準備
今回は、インドのインターン先につくまでのごたごた(第一弾)を話そうと思います。
少し長くなりますが、お付き合いいただけると嬉しいです。
(すみません。本当は写真を載せたいのですが、なぜか僕のパソコンからでは写真がはれないので文章のみで失礼します。)
ここで、僕が参加したプログラムについて少し説明します。
・仕事内容:スラムの子供たちへの英語教育支援
・期間:45日間
・場所:Chandigharh(首都デリーから電車で四時間)
・アコモ:アパートメントのルームシェア
(2~3人部屋×3+リビング+キッチンの部屋がワンフロアに三個、合計25人くらいと共同生活)
・住人:世界各国の人々(うち半数くらいエジプト人。”運よく”一人日本人の先輩あり)
・現地集合現地解散(!?)
英語がほとんどできない自分にとって、現地に日本人が一人いてくれたことは本当に心強かった。(基本的には日本人はいません^^;)
ただ、海外経験ゼロでいきなり「現地集合現地解散!」はなかなかハードルが高かったです^^;
のちにこれがインドでの「最悪の経験」を生みます
そして、初めてのパスポート申請を行い、航空券を取り、クレジットカードを作って、
現地に行くにあたっての情報をありったけ調べます。
わかったこと
・デリーで電車のチケットを買う場合、チケットは「外国人専用窓口」でしか買えない。
・空港で声をかけてくるタクシーには絶対乗ってはいけない。もれなく悪徳旅行会社(有名なのがガバメントトラベルエージェンシー)に連れて行かれ、高額のお金をボったくられる。
・プリペイドタクシーもあんまりよくない。悪徳旅行会社か、変なホテルに連れて行かれる可能性あり。
・空港から市内まで地下鉄があるが、当時運休中。
・バスは夜中は走っていない。
つまり要約すると、
「夜には空港からでるな!」
23:30到着予定の僕はさっそく詰みました
まさか初めての海外で空港から出れなくなると思いませんでした(笑
インド恐るべしです。
(この時点では、一か八かにかけてプリペイドタクシーで初日のホテルに行こうと考えていました)
出発
出発予定日に台風の影響でフライトが欠航になったり、翌日別の航空会社を手配してもらったり(インドとかいう前に、日本から出るのにも一苦労でした^^;)、そのせいで香港で六時間の待ち時間ができたり、香港~デリー間の機内食が絶望的にまずかったりといろいろありましたが、
こわがりのもやし野郎は無事に日本を脱出することに成功します。
(このアクシデントのおかげで、香港でホテルの送迎を手配しました。おかげで無事に空港から出ることができました。)
到着
不安と心細さで、すでにメンタルが限界を迎える中、23:30にインドの空港に到着します。
新品のパスポートと入国カードをにぎりしめ、初めての入国審査、バゲジカウンターのターンテーブルを経験し、いざ出陣。
問題の送迎さんは、15番かなんかのゲート付近にいると。ただ、その番号は建物の外についているためいったん外に出なければならない。
インドは空港は警備がわりとしっかりしていてセキュリティーばっちり。ただ厳しすぎるため旅行者といえど空港内には再入場できません。
人生で初めて日本円以外の通貨を手にし、空港の外へ。
そしてインドにおけるトラウマ第一弾というべき光景。
そこには、ジャニーズの出待ちのファン顔負けの人数のインド人がひしめきあっていました(笑
くらいなか、スポットライトなみに明るいライトに照らされた、とんでもない数のインド人。
ほとんどタクシードライバーなのではないでしょうか。
その人たちが、空港の中には入れないので、外でひしめき合っている…
これが、僕の海外で初めてみた景色です(笑
そして、なんとか送迎の人を見つけて、ホテルへ。
これがなかなか怖い。わけのわからない異国の地で、夜中、初対面のインド人と夜のドライブ。
正直どこ連れて行かれるかわかったものではありません。
真っ先に思ったのが、
「おうち帰りたい...」
完全にこころ折れました(笑)
わけのわからない道を行くこと三十分、
驚くべきことに、無事にホテルに到着(笑
一通り手続きを済ませ、一泊3000円なのにやたらと高級で感動しつつ、翌日インターン先まで行かねばならない体力を温存するために早めに就寝。
そして、この翌日のインド一日目が、インド滞在中最も最悪な一日となりました。
インドの洗礼
みなさん、インドって聞いて何をイメージしますか?
カレー?ターバン?
一般的にはそうでしょうが、インドを一言で表すとこのワードでしょう。
「カオス(混沌)」
翌日起床して、駅までの道確認。
八時から空く外国人専用窓口の場所を確認するためです。この窓口が駅の二階にあるため迷う人が多いと聞いています。
幸い比較的すぐに見つかり、いったん帰還。
初めての海外。インド。
外に出てみて真っ先に思ったこと
「煙たい!」
砂埃がすごいんですよね;;そのせいでとても埃っぽい。
あと圧倒的に
「くさい!」
なんなんですかね、あのデリー独特のにおい。
あえて説明しようとすると、生ごみと汗と下水が混じったようなにおい…
あとは、道が大変悪路。でっこぼこ。
海外旅行=スーツケースという固定概念を持った僕は、インドに重たいスーツケースで来ていました(笑
これが、悪路過ぎてキャスターが機能せず、本当に使いづらかった。
初見のインドに早くも絶望しつつ、朝食を食べて、スーツケースを引っ張り、いざインターン先へ!
そこには
カオスで騒音で悪臭と砂埃が立ち込めるデリーの姿がありました
どうも、僕が朝食を食べている間に、デリーの住民が行動を開始した模様です。
まず圧倒的に、うるさい!
インド人って、日本人がウィンカー使うより気軽にクラクションつかうんですよね。
だから、日中はクラクションが鳴り響きっぱなし。
かつ、タクシードライバーが数歩ごとに話しかけてくる。しかもかなりしつこい。
しかも、そこらじゅうに浮浪者。わけのわからないものを食べてるし。
道が車とオートリキシャであふれかえって横断どころの騒ぎじゃなくなってるし。
もうなんか、カオスすぎて数十メートルで疲労困憊した記憶があります(笑
そんななか、なんとか駅に到着。
僕のプランはこうでした。
・日本で時刻表を調べたところ、11:30デリー発がある。この電車に乗ってChandigarhへ。
・外国人専用窓口が8:00に開くので、すぐに行って一等クラスの席を取る。(二等以下は、ぎゅうぎゅうづめになるため、体力・治安の面から一等以上の席しかとるつもりはありませんでした。)
・現地の受け入れ先にはすでに15:30に駅に迎えに来てくれと連絡済み。
・念のために日本人の先輩にもすでに連絡済み。
このプランしか知らず、でも時間的にも余裕があるし、ほぼ完ぺきだと思っていました。
悪夢のはじまり
さきほど予習しておいたおかげで、外国人専用窓口までは何の問題もなく(?)到着します。
8:10到着。すでに長蛇の列
まあ、さすがに二時間もかからんやろうと思いつつ、心臓バクバクさせながら待つこと一時間。
やっと自分の番に。
焦りと緊張で心拍数がマックスになる中、つたない英語で
「11:30発、Chandigarh行きのFirst Classのチケットをくれ!」
受付のおっさん「No possible」
「!!??んじゃあ、一番早く出発するのは?」
受付のおっさん「17:00発だ」
「いや、あり得ない。絶対あるから売ってくれ」
受付のおっさん「だからないって。」
はい。いきなり詰んだ\(^O^)/
インターン先から、22:00以降は迎えに行けないといわれていたので、21:00到着予定の電車はあぶなくて乗れなかったのです。(インドの電車は、平気で一時間、二時間は遅延するので^^;)
「インターネットで見たが、11:30があるはずだ!さがせ!」
受付のおっさん「だからないっつてるだろ!」
そんな問答すること10数分。とうとうおっさんキレて窓口を追い出されてしまいましたw
とりあえず下に行けとのこと。買えないことは分かっていましたが、とにかくインターン先に行かねばならないと思っていたので必死でした。
重い荷物をもって下にある窓口へ
「チケットをくれ!」
うけつけ「@*^*{=P{?¥*_?」
まさかの英語が全く通じない
しばらく格闘していると、奥から英語が”比較的”わかる人が。
うけつけ②「ここじゃ、二等以下のチケットしか買えない。むこうに行ってみろ」
まあ、そうだろうとはわかっていたんですけどね。またたらいまわしです。
言われた通り行くと、えらくぼろい窓口が。しかもヒンドゥー語しか書いてない。
いかにも怪しい。
近くのインド人に聞いてみると、
「ここはインド人専用窓口だから、お前では買えないよ。」
完全に詰んだ\(^0^)/♪
実際には、不安で心臓が痛いくらいの心拍数になっており、吐きそうになっていました。
すると、ふらふら困った様子に見るにみかねてか、優しいインド人が声をかけてきます。
インド人「どうしたんだい?」
英語もきれいだし、神様に見えました。
「・・・・~~@@@@という状況で、チケットを一刻も早く買わなければならなくて。」
「それなら、僕がかえるところを知っているからついてきなよ!」
ま、まじっすか!あなたは神様ですか!
というわけで
のこのこついていくことにしました
たわいもない会話をしながら歩いていると、明らかに駅を出ようとしています。
海外は全くの素人ですが、
電車の切符が駅の外で買えるわけがないということくらいは常識的にわかりました。
そして思い出したのです。
デリー、特にニューデリー駅の前は旅行者をカモにした詐欺師が多いということを。
「(こいつ詐欺師だー!)」
走って逃げましたw
八月の、蒸し暑いインドで、20kgのスーツケースを引っ張って。汗ダラダラ。怖かった。
また振り出しです。
今度は身なりがよさそうなインド人に声をかけて助けてもらおうとします。
インド人②「それならつてきなよ!」
また駅を出ようとする。
そして怖くて走って逃げる。
そんなことをあと二回やりました^^;
一度近くで警備にあたっていた警察に助け求めましたが、
「おーーい!ここに困ったジャパニーズがいる!誰かたすけてやってくれ!」
やめてくれ!そんなことしたら、わんさか詐欺師が集まるじゃないか!
まったく役に立ちませんでした(笑
どうしたものかと途方にくれていると、一番最初に声をかけてきた兄ちゃんが再トライしてきました。
兄ちゃん「なんでお前は俺を信用しないんだ!俺はこんなにも親切にしてやってんのに。俺はちゃんとした身分のものだから安心しろ!ほら」
とか言って、何やらICチップ付きのクレジットカードのようなものを見せてきます。
正直、なんなのかよくわかりませんでしたが、その時点で10::00過ぎ。出発まであと一時間半というところで大変焦っておりました。
「本当に信用していいんだな?お前にかけるぞ?」
正直、こいつしか頼みの綱がなかったので、わらをもすがる思いでついていくことにしました。
駅を出ようとするのにも、怪しいと思いつつ、我慢しました。
駅を決出ようとした瞬間、決定的な場面が訪れます。
兄ちゃん「俺の知ってるガバメントトラベルエージェンシーなら絶対安心!」
気が付きましたか?
事前の調べ学習のところで
ガバメントトラベルエージェンシーは有名なぼったくり悪徳旅行会社であることがわかっていました。
くわしくは上記に戻っていいただいてご確認ください。
そこで決定的に、この兄ちゃんは詐欺目的で近づいてきたことが判明しました。
再び走って逃げる。
多少追いかけられましたが、頑張って逃げました。
時刻すでに10:30。出発まで一時間。手がかりゼロ。
ケータイもない。
公衆電話もない。
もちろん3G回線どころかwi-fiもない。
頼れる人も一人もいない。
荷物は重い。
暑い。
誰一人として信用できない。
うちに帰ろうにも帰れない。
先に進むこともできない。
ホテルをチェックアウトしてしまったから今夜寝るところすらない。
ニューデリーの駅の前で、メンタル的に限界を迎え、
顔から汗だか涙だかわからないものを滝のように流して立ち尽くしました。
これがインドで一番きつかった思い出です。
人間、極限状態に追い込まれると開き直るようで、
「もういい!明日にする!」
次の日に移動することにしました。
この話のオチは、
本当に11:30発がなかったということです。
ふたたびチケットを買うために外国人専用窓口へ行くと、
受付の人に露骨にいやな顔をされました。またうるさいのが来たと…
「明日のチケットください…」
「時間は?7:30と17:00があるけど…」
「!?」
ここで気が付きました(笑
本当にはじめから11:30発などなかったのです^^;受付のおっさん、疑ってごめんね。
インドにおいてはインターネットすら信用できないということを初日に学びました。
結局、翌日の7:30のチケットを購入。
偶然、外国人専用窓口に日本人バックパッカーがいました。
日本人を見つけた安心さでつい話しかけてしまいました。
そのバックパッカーがとっても優しくて、親身になってなぐさめてくれました。
「…~****なことがありまして...(;_;)グスン」
バックパッカー「そっか~それはつらかったねー」
「初めての海外で、何もわからなくて…」
バックパッカー「初海外でここきたの!!??」
どうやら、世間一般常識的には、初めての海外でインドに、まして一人では来ないみたいです。
無事、チケットを手に入れ、日本人に慰めてもらい、もとの泊まっていたホテルに帰ることにしました。
悪路の中、重いスーツケースを引っ張り、悪臭と砂埃と騒音に耐えること十分。
泊まっていたホテルを発見します。
幸い部屋は空いていたので何の問題もなくチェックイン。
ベットに倒れこみました。
疲労困憊、心身疲弊
こんな言葉がぴったりの状況。
完全にインドをなめていました。
初日からインドの洗礼を受けた僕は、インドにおいて人間不信になり、外に出ることすら怖くなってしまいました。
その時に買った航空券というのが、フレキシブルなタイプで、50$払えば旅程を好きなように変更できるものでした。
この日、本気で、空港に帰って50$払って日本帰ろうかと思いました。
その日は、一日ホテルに引き籠り、インターン先に一日遅れることを連絡。
臭いと疲れで完全に食欲を失い、フライドポテトだけを食べて
早めに就寝しました。
この次の日は、今度こそインターン先へ。
そこに至る多少のトラブルに続きます。