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14/9/3

わたしは入社1日目で転職を決意した。

Image by Olia Gozha

腐るな若者!のし上がれ!ここからが勝負ですよ!

新卒の方は入社して約半年。落ち着いて色々と考えられるようになった頃でしょうか。

新入社員「うわぁ・・。この会社いったいどうなっているんだ。この上司、このシステム・・本当にクソだな・・。」

誰しも感じたことがあるでしょう。

そう、実は自分だけが感じているわけじゃないんです。

このように会社のクソっぷりにびっくりするなんて、誰しも一度は通る道なのです。

仕事人生を劇的に変えるたった一つの方法
それは"結果をつくる"こと

当たり前なんですけどね。

私の新人の経験があなたのこころのどこかに刺さればいいなあと思って書きます。


新卒

私は、美容が異常なほど好きだったのと、個人営業がしたくて、大卒後エステティシャンとして働く道を選んだ。そこは女の園、たかの友梨もびっくりのブラック企業だった。(美容業界は多分どこもそうだと思う。)

スタッフはトイレに行く時間がなくていつも誰かしら膀胱炎になっていたし、昼食が19:00に20分間なんてこともあったし、特定のスタッフだけ時間内絶対に終わらないようなお客様を続けて3連発(どんどんおして休憩がなくなる)みたいないじめもあったし、残業代のない研修も当たり前だし、タイムカードは店長が全員分勝手にきるし、有給はとれないし、退職時余っていた有給はないです(あるのに)って言われるし。

<<研修>>

接客マナー、座学、参考文献を読んで書くレポート。

そして実技研修の時間。

教育担当「・・ですので〜ここをこのようにパラフィンシートを折り、お客様の腕を・・」

Sanae「・・・・。」

教育担当「ちょっと!さなえさん!あなた今のところ聞いていた!?あなたやってみてくれる!?」

Sanae「(!?)」

なぜか私はいつも女性に目を付けられるタイプだった。(この時はメモ力が足りなかったのだと思う。)基本的にどこに行っても女性にいじめられるタイプだった。なのに女の園に来てしまった。笑


<<店舗配属>>

配属店舗が決定し、店舗の同期は私を含め4人だった。朝礼で店長や先輩方に挨拶をした。その時に私はうわさ話を耳にした。

Sanae「先輩!どうぞよろしくお願い致します!」

先輩「よろしく〜がんばってね〜あ、あの店長とっても怖いから気をつけてね。もう40歳らしいんだけど(笑)」

閉店の23時まで働く店長が40歳!?

40歳になっても店長止まりなの!?

あと10年働いても32歳、店長までの道のりが果てしなさすぎる・・。


店舗配属1日目、私は決心した。

そうだ、転職しよう!

そのために、私がしなくてはいけないことは何だろうか。

そんな事を考えているうちに、同期は

入社一週間で一人退職し、(妊娠したので一週間後に辞めます)

入社三週間で一人退職し、(店長にいじめられてるので今日で辞めます)

入社二ヶ月で一人退職し、(無断欠勤今どこいるの!?→朝会社に向かおうと電車乗っていたらなぜか大阪に来ていました。ですので今日で退職します。)

こうして、新卒同期は誰もいなくなった。

でもそんなことに心を乱されてはいけない。人が辞めるということはラッキーなのだ。ポストがあく。上に行きやすい。


<<教育という名のもとの合理的でない教育>>

先輩方は優しい人もいたが、めちゃめちゃ怖い人もいた。怖いのは構わないが、意味不明なところで怒鳴る人が一番恐ろしい。

ある時、私はお客様へのお手入れ中に、使ったタオルをたたまずにワゴンの見えないところにのせていた。

すると部屋を仕切っているカーテンが少し開き、先輩に部屋をのぞかれ、私は部屋の外に呼ばれた。(※60分コースのお客様のお手入れ中である)

Sanae「????」

先輩「あんたねえ!!なんでタオル畳んでないのよ!!!!こんなぐちゃってして、お客様が見たらどんな気持ちになるのよ!!!(15分続く)」

Sanae「(半べそ)」

お客様に丸聞こえですよ!

なぜこの先輩はお手入れ中に15分もお客様に聞こえるところで怒鳴っているのだろうか。

教育者という自覚が欠如している。この先輩は備品泥棒もしていた。ほどなくして退職した。


<<劣等生>>

エステティシャンとは技術職である。

他の新人と比べて、私の技術の習得はスムーズに行かなかった。通常3ヶ月で全てを習得するルールだが、私は結局6ヶ月かかった。かなりこれは心がつらかった。やってもやってもコツがつかめなかった。まるで給料泥棒のような気分になるし、シフトの名前の順位も当たり前ながら下にどんどん下げられる。完全なる劣等生であったし、劣等生という目で見られた。給与は手取り15万スタートで、それは技術を習得するまでその金額だった。


<<チャンスはどこにあるのか>>

入社した4月の末、月末の個人売り上げ発表が行われた。

ちなみにこの会社は売上は歩合性ではなく、いくら売上てもお手当は0円である。

メニューは最高額の契約で30万程度だった。一番安い契約で1万。

先輩「店舗の順位を発表する!個人売上3位!25万、斉藤!」

斉藤「ありがとうございます!」

先輩「個人売上2位!40万、星野!」

星野「ありがとうございます!」

先輩「個人売上1位!60万、村上!」

村上「わーい。ありがとうございます!」

店舗1位が売上60万!? 安っ!!!!

最高額の契約2件で1位になれてしまう。

これはチャンスだと思った。

店舗の追加契約の目標は1100万だった。

スタッフ数は40人。1日1人あたり8人接客して、1ヶ月で160人接客。スタッフ1人約30万売上げれば達成。それすら達成できない店舗。

とは言っても、技術力が乏しいので、お話しながら時間内にお手入れを終えることができない。

なので三ヶ月間はとにかく①お話しながら②お手入れをし③時間内に終える(必須事項)を目標に取り組んだ。


<<売上の上げ方:挑戦1ヶ月目/7月>>

まず普通にお勧めしてみる。

Sanae「お客様〜こちらが現在のキャンペーンになっておりまして・・」

お客様「あ、いいです〜」

Sanae「(撃沈)」

まず自己流はまるでダメ。全く売れない。そこで売れている人の会話を盗み聞きしてマネすることにした。

村上「前回効果は感じられましたか〜?」

お客様「大丈夫です〜」

村上「ありがとうございますぅ〜。お身体寒くないですか〜?」

お客様「大丈夫です〜」

村上「ありがとうございますぅ〜。お痛みございませんか〜?」

お客様「大丈夫です〜」

村上「ありがとうございますぅ〜。」

なんかめっちゃ「ありがとうございますぅ〜」連呼してる!!

これはマネしよう!

Sanae「お身体寒くないですか〜?」

お客様「大丈夫です〜」

Sanae「ありがとうございますぅ〜(連呼)」

お客様「(zzZZ ぐうぐう)」

Sanae「お客様、お疲れさまでございました。ただいまキャンペーンを・・」

お客様「(むにゃむにゃ)・・え?やだー寝ちゃってたー!ありがとうごいました!」

Sanae「(撃沈)」

どうやら、眠りと契約は共存できないらしい。アドレナリンが出るような持って行き方をしなければいけないのか!

7月の個人売上5万円。ちーん。


<<売上の上げ方:挑戦2ヶ月目/8月>>

そうだ!やる気があるみたいで恥ずかしいけど、売れる先輩に聞けば売れるようになるんじゃね!?

(もっと早く気づけ)

Sanae「先輩、お客様にどうやってキャンペーンの話もちかけていますか?」

村上「えー。他にどこか気になるところはありますかー?って。」

Sanae「ないです。って言われたらどうしたら良いですか?」

村上「えー。ないんじゃん笑買ってくれるお客様は買うし、買ってくれないお客様は買わないよ。運じゃーん?」

先輩・・運だけじゃ私の売上もうあがらないんです!!!

Sanae「お客様、他にどこか気になるところはありますか?」

お客様「んー・・・・・・・・・・・・・・・とくにないです。」

Sanae「(!!!ありそう!!!)もしあるようであれば、こちらのキャンペーンなど通常より安く・・」

お客様「いいです・・。」

Sanae「(撃沈)」

そして私はやっと気づいた。

お客様の気になるパーツを知らない。どのくらい美しくなりたいのかも知らない。

お客様のことを何も知らないのにキャンペーンが〜とか言っても無意味だ。

私はお客様の美のコンサルティング役なんだ。私がお客様の分まで考えてあげなきゃいけないんだ。

クロージング(契約)の時にはすでに勝敗が決まっている。

大事なのは、お客様のテンションを上げる会話をすることと、お客様を知り、お客様にとって何がベストか、頭脳になってあげる事なんだ。幸いにも客数が多いため、トライアンドエラーをどんどん繰り返すことができた。

私は朝、目を覚ました瞬間から、髪の毛のえりあしを洗うときも、ベッドのシーツにくるまれまぶたを閉じる瞬間までお客様の事を考え続けた。

8月の個人売上40万円。見えてきた。


<<売上の上げ方:挑戦3ヶ月目/9月>>

Sanae「この後どちらか行かれるのですか?」

お客様「あぁ、はい、彼氏と・・^^」

Sanae「どちらでお待ち合わせなのですか?」

お客様「あ、今日一緒に来てて、終わるまで外で待っててくれているんです。」

Sanae「えっ!?すごい素敵な彼氏さんですね!待っていてくれているのですか?すごく愛されているんですね!」

お客様「え、そうですか?普通だと思ってました笑」

Sanae「そんなことないですよ〜!彼女さんが自分のためにきれいにしてくれると思うと、彼氏さんも嬉しいですよねー!どんなきっかけで脱毛は始めたのですか?」

お客様「最初はワキが気になって始めたんです。でも、最近脚も気になってきちゃって・・。本当きりがないですよね・・。」

Sanae「ワキはきれいになった実感はありますか?」

お客様「はい!すごく!」

Sanae「確かに、ワキがきれいになると脚とかも気になっちゃいますよね。本当に、脱毛だけは絶対お金をかけても後悔しないですよね。お化粧品などと比べても一生モノですし。私は脚もやったので、すごく満足しています。」

お客様「えー!やってるんですか?ワキより痛いですか?回数かかります?たしかに一生モノだし、無駄じゃないですよね!」

Sanae「ここだけの話、ワキと同じように脚もすっごくツルツルになるので、触られたときにツルツルだね!って私の彼氏も言いますよ!もちろん剃る手間がなくなったのも良かったですが、実はそれが一番嬉しかったかもしれません笑」

お客様「えーやりたいー!」

Sanae「どのくらいまできれいにしたいと言うのはありますか?たとえば、ひざ下がふとももくらいの毛量になるまで、とか、数本生えるくらい、とか、まったく剃らない状態まで、とか・・」

お客様「つるつるって言われるくらいだとどのくらいですか?」

Sanae「やはりまったく剃らない状態に近くならないとですね。そうすると12回・・2年くらいかかりますね・・でもお客様まだお若いので、今から始めれば、他の方より早く、若い時点できれいになりますよ!」

お客様「たしかに!おばあちゃんになってつるつるになっても意味ないですもんね!そうするといくらくらいになりますか?」

Sanae「そうですね、お客様のお脚の状態ですと・・(クロージング開始)」

9月の個人売上250万円。

こうして私は入社半年後の9月に全国トップを獲得し、維持した。

店長も、泣かされてばかりだった怖い先輩も、みんな優しくなった。

入社から手取り15万円だったお給料は、半年たち技術を習得した(?)ということで手取り20万円になった。(売上の手当はない。)

その後、追加契約のリーダーに指名され、店舗の売上目標も3年ぶりに達成することができた。

余談。当時好きだった男性(官僚)はその成績を知るや、がんばり屋さんな君が好きだ!と告白をしてくれて恋人になれた・・が、そういう肩書きや役職によって態度を変える男性はおすすめできない。


仕事人生を劇的に変えるたった一つの方法
それは"結果をつくる"ことしかない。

私の場合は売上だったが、チームをまとめる人望あるリーダーになることでも良いし、上司の補佐(こび)をし続けて役職をつけてもらう方法もある。

とにかく履歴書に書けるような結果をつくること。これは今後転職のたびに、あなたを助けてくれる。

エステティシャンのお話でしたが、どんな仕事でも同じだと思う。それぞれに必要なスキルが違うだけで、本質は一緒。向き不向きじゃないけれど、スキルと仕事内容がどうにもこうにも合わないのであれば転職しちゃうのも手。

だけど自分の苦手で乗り越えられなかったことって、形を変えて何度でもあなたの前に壁となって立ちはだかる。何度でも、何度でも、何度でも、壁となってやってくる。自分にはやっぱりできないって諦めないで、何度も壁におでこぶつけて、乗り越えていきましょう。だって本当に何度も形を変えて立ちはだかってくるから。


それでも今の仕事は合わない気がする

入社3ヶ月目Sanae「私、そもそも女に嫌われやすいし、もしかしたらエステティシャンに向いていないのかもしれない。やっぱり事務職(当時氷河期で女子には超絶人気)のほうが向いているのかも・・!」

当時まだ勢いのあったmixiのコミュニティから事務職バイト募集の書き込みを発見し、アポをとって面接をお願いした。月8日休みの内、月4日を事務職バイトにあてた。週1日しかこない事務バイトをよくとってくれたと思うが、本当に良い経験ができたので感謝している。

業務内容は、ひたすら法務局へ電話、紙からPCヘ住所入力、シールやスタンプはり。結果的に事務職は向いていないことが判明したので、私の仕事人生に事務職という選択肢は消えた。

んで、何が向いているかわからないとか、私のように他の職種に就いてみたいとか考えるのであれば、無給の職場労働おすすめ。何それ?っていうか、つまり、「インターン」です。


スタートアップ界隈にて、リスク0で異業種経験をつむ。

インターンの学生は東大生あたりがかなりのウェイト占めてるんですけど、無給だからおいでって言ってくれやすいのでFランも行くべき。昔はどうやって探せばいいんだー!って感じだったけど、今はこんなサービスもある。

Wantedly:「共感」で仲間とつながり、「はたらく」を面白くする

ここにない職種や会社が気になるなら、企業HP&ブログを舐め回すように見た後に電話してしまえ!インターン募集していませんか!ってね。

で、インターンは学生だけじゃなくて、実は社会人も大丈夫です。

STORYS.JP:インターン募集

スタートアップ界隈は常に人手不足&能力不足ですので、会社で昼間仕事したあと、20:00〜スタートアップで働く(無給)とか、できちゃいますし、そういう人いっぱいいます。人生は大手に就職したからゴール、ではないんです。転職試験では歯が立たないような、まったく新しい仕事に携われて経験できちゃいます。たいして会社では目立てない自分でも、スタートアップであれば知識を提供しヒーローになることもできちゃいます。


人と違うことするの恥ずかしいな、とか、大丈夫。あなたの周りがやってないだけで、優秀な人の周りはやっています。スタートアップ界隈は学歴だけではリアル売上立たないので、どんな人間にもチャンスはあります。ただし、企業HP&ブログを舐め回すように見ることは絶対にしてから連絡してください。


現代は身分・家柄に関係なく、机を並べて仕事ができる。自力でどこまでも行ける。そりゃ人類皆平等ではないからハンデはあるけど、関係ない。

腐るな若者!のし上がれ!ここからが勝負ですよ!

みんな大好きSTORYS.JPの中の人の働き方


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