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14/9/2

17歳だった僕が行った講演会での赤い糸を感じる出来事・・・

Image by Olia Gozha

僕が17歳だった2012年の春に鳥取市で大きな講演会があった。


たったの一日に143名の講師(著名人)を招いて全部で95の講座が鳥取市の大学であったのだ。


その講演会は、知名度はとても低いが「エンジン01文化戦略会議」という大組織の会員によっておこなわれるものであった。その会員名簿には、誰もが知る沢山の著名人の名前が並ぶ。(http://www.enjin01.org/member_list/index.html


その「エンジン01文化戦略会議」の会員である、ちばてつや先生(あしたのジョー)、モンキー・パンチ先生(ルパン三世)、里中満智子先生などの漫画界の大御所による講座もその日、鳥取市であったのだ。


あの時の僕の夢は漫画家だった。


僕は母の友人に頼んでそのチケットを入手した。


あの講演会は今も忘れられない。なぜなら、僕に赤い糸を思わせるような出来事があったからだ。


全部で95の講座があるうちの4講座くらいを僕は受けたのだが、その僕が受けた同じ4講座を受けている女性がいた。


彼女は、僕が講演の会場に行くために鳥取駅に僕がつきバスに乗る時も僕の後ろを歩いていて、バスから降りる時も僕とほぼ同時、他の乗客が全員降り終わった後にバスから降りたのだ。


彼女は、20代後半から30代前半くらいで、文化的な香りがとてもした。ファッションもとても落ち着いた色合いで文化人のようなオシャレな服装だった。


そして、とても美しかった。


その日、大学内で一日に全部で95の講座があったが、僕と彼女は漫画関係の同じ4つの講座を受けていた。


ちばてつや先生、モンキー・パンチ先生、里中満智子先生などの面白く、素晴らしいお話を僕と彼女は同じ教室内で聞いていた。


4回目の講座の番になった。僕の座ってる席の一番前の席に彼女が座ってきた。彼女も僕のことを意識しているのかもしれないと思った。


彼女の、講演を聞く態度は実に素晴らしかった。


彼女の人間性、優しさが、後ろから見ていてとてもよく伝わってきた。


あの時、里中満智子先生が、運命の人の話を少しだけしていた。


しかし、講座が終わる最後まで、僕も彼女も、最後まで一言も話しかけられなかった。僕と彼女は一言も話すことなく、そして、お互いに目をあわすこともなく、講演の会場から去った。


美しくて、文化的で、人間性も素晴らしい年上の彼女と、未熟な17歳の少年だった僕(今も未熟)。

でも、もし、彼女が本当に運命の人なら、また会えると思う。
また・・会えたらいいな・・・

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