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14/8/13

総額6万円の吉原高級ソープの原価計算

Image by Olia Gozha

※原価計算だけ見たい人は一番下へ

風俗に高級とか大衆とかあるのか。

という疑問を持った私は、好奇心を抑えきれず、面接に行く事にした。

そんな女の子側からのSTORYである。(エロ要素なし)



入浴料とは?総額とは?

なんだか良くわからないが、高額な店舗は、法律で入浴料しか表示できないらしい。

入浴料+サービス料=総額


まず、高級ソープランドを選ぶにあたり、高級の定義を調べる事にした。

基本的には、店舗が設定している一番短いコース時間で、

お客様が支払う総額の金額が


8万円以上:超高級ソープ

6万円以上:高級ソープ ←今回挑戦したのはここ

4万円以上:中級ソープ

2万円以上:大衆ソープ

以下格安ソープ

と名称がつくようである。


採用基準

超高級は高身長であり、胸もDカップ以上、キャバ嬢NO1クラスの容姿、プロっぽい接客、"theイイ女"な女の子が好まれる。

高級・中級は店舗により特色があり、"売り"ポイントがあれば採用されるようだ。

女の子の種類は多い方が、お客様も選べるし良いのではないかと思ったが、

ソープランドは店舗型のため、部屋数が決まっている。

つまり、部屋数よりも多い女の子を抱えても、売れない女の子はお客様につけず、不満を持ちやめていく。そういった女の子は口コミサイトに悪評を載せたりするため、かなり採用を絞っているようだった。

1日に3人以上の女の子面接に来るらしい。つまり相当数落とされている。


面接の手続き

夜のお仕事をされている方ご用達のほすらぶと、ソープお姉様ご用達のらぶぼにーたをチェックし、自分のカラーに合った店舗にアポをとってみた。

参照:キャバ嬢の本性4つ

sanae「**歳、**cm、**kg、**カップなのですが、面接お願い出来ますでしょうか?」

店長「大丈夫ですよ。では、一次面接をメール上でさせて頂きますので、下着の全身写真と顔写真の2枚を送って頂けますか。」

sanae「(え!?)」

いきなりめちゃくちゃハードルが高い。

全く見ず知らずの男に、店舗に、下着の全身写真を送れというのか。

sanae「(どうしよう・・。)」

翌日、少しでもくびれて見えるようポーズを決めて携帯で撮影し、送信した。

参照:集合写真。それは女同士のマウント(格付)争いの場である。

店長「おめでとうございます。一次面接は通過致しました。面接のご希望の日程を教えて下さい。当日最寄り駅のタクシー乗り場についたら電話をください。」

「(どっっ・・ どんだけ上から目線なんだ!!!!!)」

こうして、高級ソープランドさんに面接をして頂けることになりました。


面接当日

指定された駅に到着した。生まれて初めて降り立つ駅である。

心臓が口から飛び出そう!!!

タクシー乗り場へ向かう私。すると、見知らぬギャル男が近づいてきて、声をかけられた。

???「hey,彼女〜。儲かってる〜?」

sanae「!?!?」

???「これからお仕事?もっと稼げるお店紹介するよ!それとも今から面接?」

sanae「・・面接ですけど、なんでわかるんですか?」

スカウト「長年やってるからね!わかるよ!どこ行くの?もっと稼げる店紹介するよ〜〜!!」

ショックだった。

まず、まだ、私は風俗嬢じゃないし、

と、いうか、そう見えるの? がーん。

(若い女性がこの時間にこの駅からタクシー乗り場へ向かえば、

 それはさすがに誰でも察しがつくだろうという考えにのちほど至り、自尊心を取り戻した。)


タクシーに乗り込み、指定された電話番号へかけ、言われた通りに運転手さんに受話器を渡した。

新宿渋谷のくっっっそ無愛想なタクシー運転手と違い、優しかった。

(緊張しすぎてそうに感じただけかも)


店舗到着

代金を支払って領収書を受け取った。

ボーイさんがドアをあけてくれて、領収書を渡すとお金をくれた。

素晴らしい!タクシーにも乗れて、さらに面接交通費全額支給!


お部屋へ通され、置いてある履歴書を書く。

sanae「この経歴の部分には、昼間の仕事の経歴も書きますか?それとも夜の仕事だけですか?」

ボーイ「夜の仕事だけで結構ですよ。」

そう言い残しボーイは部屋を出て行った。


なんというか、常識を覆す、履歴書だった。

以下、項目に丸をつける欄に記載されてる実際の内容である。

出来る事:即尺・AF・二輪車・・・・・etc..

そもそも言葉の意味が理解できないのだ。

二輪車ってなんだよ、新体操の種目か?体位か?

わからないから書けない。

仮にも接客業だろう、面接者に対し、こんな不親切な案内はあっていいのだろうか。


面接開始

ほどなくし、店長がドアをノックし、入って来た。

オーラがやばい。頑固おやじって感じである。

店長「履歴書書けましたか?」

sanae「はい・・」

店長「ここ、空欄だね。(やる気ないでしょ)」

sanae「ごめんなさい、こういうの初めてでよく言葉の意味がわからなくて・・」

店長「え!!??」

sanae「・・えっ!?」

店長「ここ、何をするお店かは知ってる?」

sanae「はい・・事前に調べて参りましたので、偏った知識かもしれませんが、理解していると思います・・」

店長「ちょっと言ってみて。(職務内容は理解している?)」

sanae「え!!??」

なんだこれは。

いったいなんの羞恥プレイなんだ。

面接は続く。

店長「なんで来たの?(志望動機はなんですか?)」

sanae「お金が必要で・・(怖いから無難そうな理由を言っておこう)」

店長「ホスト?カードで借金でもあるの?」

sanae「いえ、ホストも借金もしていません。(やばい、理由どうしよう)」

店長「じゃあなんで?」

sanae「整形費用を貯めたくて・・(思ってないけど)」

店長「なるほどー、それはいいんじゃない。」

sanae「(失礼な。と、いうか、それはいいんかい。)」

店長「ちょっと立ってみて」

sanae「はい。」

店長「背低いね。」

sanae「はい。」

店長「基本高級背が高い子しかとらない店多いんだよね。」

sanae「はい、理解しています。」

店長「ちょっと脱いでみて。」

sanae「え!!??」

店長「別にそういう目で見る訳じゃないから。」

sanae「・・はい。(脱ぎますとも)」

店長「はい、横むいて〜まわって〜髪の毛どかして〜」

sanae「・・・。」

店長「手首傷はないよね?手首見せて。うーん。ブラジャーとって。」

sanae「え!!??」

店長「ブラジャーとって。面接にくる子平気ですっぽんぽんになるよ〜」

sanae「・・はい。(脱ぎますとも。覚悟を見られているのだろうか)」

店長「ふーん。」

sanae「なんですか・・。」

店長「6万の価値のある身体かどうか見てる。」

超怖い。

さすような眼光が、すごく、すごく怖い。

店長「いいよ。服着て。料金の説明ね。」

120分でお客様は6万円払います。

あなたの取り分は4万円です。延長は30分につき**円です。(忘れた)

本指名のお客様の場合は、取り分4万5000円です。

雑費は一本3000円ひかれます。性病検査が必須で月に1万5000円かかります。

あ、ちなみに本指名が月に5本以下ならクビ。出勤は早番(午前出勤)か遅番(夕方出勤)ね。

sanae「6万円!?本指名で4万5000円!?そんなにお金持ちが来るのですか!?」

たかが、性行為である。

女子高生の援助交際の相場より遥かに高い。

男性の性的欲求の強さは詳しく理解していないが、なけなしの6万円を握りしめて、顔のわからない女の子のいるソープに来る人は、ほぼいないだろう。

要するに、120分6万円を払っても苦しくない、お金に余裕のある人が、ソープ遊びをしているのだ。

すごい国である日本。

その分、若い素人を口説くために使った方が良いのではないだろうか。(あ、それは不倫だからダメか)

sanae「昼間の時間と夜の時間、どちらがお客様多いのですか?」

店長「それは夜の方が多いけど、リピーターになってくれるお客様は昼間の方が多いよ。」

sanae「平日もですか?どのようなお客様が多いのですか?」

店長「んー昼間は医者とか弁護士とか社長とか。時間が自由な人。夜はお金持ちのサラリーマンかな。あと、勢いで来た人。」

へー。

続いて、WEB公開用のプロフィールを記入する。

店長「名前何にするの?」

sanae「売れそうな名前で。」

店長「何が良いとかないの?」

sanae「ないです。売れそうな名前で。」

店長「じゃあ「リカ」か「エリカ」。」

sanae「どちらでも・・」

店長「だめ。自分で決めて。」

絶対この店長ドSだ・・。

sanae「お気に入りパーツどこにしましょう。目にしますか?唇?おしり?どこにしたら売れそうですか?」

店長「・・・・・・・ほくろないの?」

sanae「・・えっ!?」

店長「どっかさぁ、変なとこにほくろないの?」

sanae「(ほくろなんて人間なんだからどこにだってあるだろ・・!変なとこってどこだよ・・。あっ!)首にあります。」

店長「うん。「あそこのホクロ」って書いといて。」

sanae「(あそこ・・)」

なんだか、もう・・変態に見えるプロフィール内容になってるんですけど・・。

店長「ところでさぁ。」

sanae「はい。」

店長「その、ちゅーーーーーーーーーーと半端に巻いた髪なんなの?」

sanae「・・えっ!?(一応コテ巻き髪中学時代からしてるんですけど!)」

店長「高級はストレートロングが受けるんだよね。あとさ、髪の毛明るい。安っぽい。真っ黒とは言わないけどトーン下げて来て。来週撮影するから。それまでにね。あ、あと、髪の毛広がってるから切って来て。」

sanae「・・・毛量多いんです。」

店長「見ればわかるよ。撮影までに直して。・・美容室行くお金ある?」

sanae「(怖い!前借りさせる気なの!?)お金あります!!」

店長「・・ふーん。」

sanae「撮影には何を用意したらよろしいですか?」

店長「白。白の下着ね。あと、白のガーター。」

sanae「ガーター・・・。(はいた事ない)」

店長「ガーター。Tバックね。」

sanae「Tバックですか!?」

店長「そりゃよそは10代でもTバックはいて撮影してるんだから、がんばれよ!」

そうですね、10代でもはいてるんだもの、BBAもがんばるよ!

って違うでしょ、そろそろお尻の形も心配になってくる年頃なんです、よけいはきにくいわ!

店長「白ね。とにかく白。女の子は派手な下着もってくるんだけど、ウケ良くないんだよね。王道は白、清楚な白。男はなんだかんだ言って清楚な女が好きなんだよ〜」

sanae「・・あの〜清楚な女の対義語は何ですか?派手?」

店長「清楚の反対?ビッチ!!だよビッチ!!!」

清楚の反対はビッチ!!

sanae「・・あの〜お言葉ですが、プロフィール内容がすごくビッチそうになってます。これでいいのですか?それに、清楚な女が、ガーターにTバックはきますか?」

店長「はぁーーーーーーーー!?あ〜も〜わかってねーな!ここで働く時点で本物の清楚ではない事はお客様もばかじゃないので知ってるの。清楚でビッチ!これだよこれ!!これがいいんだよ!」

清楚でビッチこそ男のロマン!!

全く良くわからないが、そういうことらしい。


こうして、無事面接後、採用を頂いた。

つづく・・かもしれない。

追記:

ちなみに店長は20代、業界最大手企業(ギラギラ系)の営業出身でした。夜のお仕事だからといってヤクザ上がり等の異端な経歴ではないようです。

撮影と講習も体験したいと考えていたのですが度胸がなくて行けませんでした。無駄な経費をかけてもらわずに良かったと思います。楽しみにしていた方ごめんなさい。



以下妄想。

営業時間10:00〜24:00 営業時間14時間、部屋1つにつき(片付け15分とったとして)最高6枠

5部屋とする。


1枠2時間あたり

売上 60,000円

人件費(女1名:出来高制) 38,000円(フリー)

消耗品類 285円

・お茶 2000ml100円(最初と最後に250mlずつ出したとして500ml、1枠25円)

・洗浄ボディソープ グリンス300ml1,097円(10枠は使えそう、1枠109円)

・うがい薬 ガーグル780ml780円(30枠は使えそう、1枠26円)

・G Mサイズ144個入り1,836円、Lサイズ144個入り2,569円(1枠31円)

・バレない潤滑剤 ウェットトラストプロ100本9,399円(1枠94円)

1枠の利益 21,715円

 稼働率100%で6枠130,290円×部屋数5=651,450円/日

 (実際は4枠埋まれば御の字だろう433,300円)

 100%の30日稼働で最大19,543,500円/月

 (実際は12,999,000円欠けるくらいかな)


月の固定費 計1,606,415円+地代

地代 不明

水道光熱費 不明 1部屋100,000円として、月に500,000円くらいだろうか?もっと?

人件費(男:14時間労働、月給制)平社員3名×250,000=750,000円 店長1名×350,000=350,000円

社用車 1台(多分系列店で使い回しかと)1年契約リース76,972円と仮定、月6415円


集客費 計10,017円

送迎サービス ガソリン リッター170円20km、1人あたり往復2kmとして17円

WEB運営費用 せいぜい10,000円


女性採用費 計600,000円

広告 有名所1件あたり月100,000円、サイト3つ載せたとして300,000円/月

研修コストは1人60,000円 月に5名採用として300,000円

・写真撮影費用負担(初回のみ) 30,000円/人

・講習員(初回のみ) 30,000円/人


月の利益

月の経費:221万6432円+土地代

稼働最大6枠:1954万3500円  利益1732万7068円-土地代

稼働4枠:1299万9000円  利益1078万2568円-土地代

損益分岐点は1部屋あたり稼働2枠で651万4500円で利益429万7417円-土地代(500万くらい?)

6万使うお客様を日に10人呼べば潰れない。

このお金はいったいどこへ・・・・


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他:キャバ嬢の本性4つ

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