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13/3/2

子育てを通して感じる保育・教育

Image by Olia Gozha

 3人娘の幼稚園は、人的環境、物的環境も申し分無く、毎日子どもらが帰ってくると毎日二人で競うように楽しかった事、悲しかった事、喧嘩した事、先生に抱っこしてもらった事、褒められた事、本当にいろいろ報告をしてくれるぐらい充実して過ごさせていただきました。

小学校は、なんの疑いも無く公立小学校へ。ここから我が家の教育観ががらっと変わりました。

図工の授業でたまたま、お気に入りのデニムのワンピースを着ていきました。そしたら担任の先生がみんなの前で子どもに向かって「そんなおめかししてどこに行くんですかあ?

ここは公立で私立じゃないんですよお。いい加減、汚れてもいい格好とか理解出来ませんかあ」と言われたそうです。

子どもにとっての担任はいわゆる学校での親代わり。その担任が、みんなの前でこの発言をしたためにいじめられる的に。 それでも、小学校でいろんな子どもさんがいて、小さな社会でどうやっていけばいいのか、子どもながらに工夫や思考を巡らせてのりきっていけるのでは?と見守りましたが、病院での検査が必要な怪我をさせられて帰ってきた時にはさすがに学校に問い合わせました。

「どういうことか?図工の時間といい、説明をお願いします」と。

その返答は校長が「うちの職員に限ってそんな発言はないし、怪我も自分のお子さんがやったかもしれないじゃないか。そういう文句がいじめの世界を作り、職員を窮地に追いこむんだ。お母さん、反省して下さいね」と。

こうなると、教育委員会は取り合ってくれない事は100も承知。学校での見学をさせてもらいました。担任に告げる事も無く、影で見させてもらいました。

その実態はひどいとしかいいようのない状態でした。

もちろん写真を撮りました。自分の子どもが背の高い子にモップで殴られるのが怖くて保健室に逃げ込んだら、保健室の先生が「ここにいるよ〜」と笑顔で教えているのにもびっくりしました。もちろん状況証拠を押さえました。

これを持ち、教育委員会に言いにいきましたが、「マスコミには言わないでくれ。どんな措置も行う」と。

あまりの情けなさに、「マスコミにも言いませんし、これ以上公立の先生達に望みを託す訳にはいけませんね。我が子の命は私が守ります」とだけ話しました。

私がやりたかったのは告げ口でもなんでもなく、今の教育現場がこれでいいのか?考えるきっかけにもならないのか?そんな投げかけをしたつもりが、全く改善どころか隠す方向でなかった事にするこの教育が日本を作っていると考えた時にとても怖くなりました。

少なくともそんな教育社会にしたくない!と奮闘している教師を何人も知っていますから。。

子どもには、辛かった事も言えなかった事もあったという事に対して、親の不甲斐なさを謝りました。そして今後どうしていきたいか、どうする選択が望ましいか、真剣に家族で考えました。この時に幼稚園の園長先生がとても力になって下さり、小学校受験を決意。

そこから勉強もほとんどやれていなかったので、塾に入り学校は最低限の出席日数で私も見守りながらの登校をしました。

本人達の努力の甲斐があって無事2人で小学校に合格。

まず、新しい小学校は電車通学。制服に身を包み、ドキドキしながら初めて行って帰ってきた時の言葉が信じられない言葉で今でも忘れられません。2人して私に言った言葉は

「ママ!先生がお話をちゃんと聞いてくれるんだよ!」

「男の子が優しいんだよ!」

「逃げなくてもいいんだよ!」

「休み時間に先生が一緒に遊んでくれるんだよ!」

「小学校って本当は楽しいところだったんだね!」

やっと彼女達が安心して住める社会がみつかりました。

親として、教育とは、ただ通っていればいい場所ではなく、勉強を教えてくれたらいい場所でもなんでもないということです。

学校では子どもだから、とか大人の言う事を聞いていればいいという場所ではなく「大人も子どもも関係なく、一緒に楽しみ、一緒に学び、一緒に苦労するところ」であってほしいのです。

すべての公立の小学校がひどいとはいいません。でも、子どもも親も安心して通わす事ができる最低限の安全は確保してほしいと感じます。あくまで親目線です。もちろん理想の学校にするには、教育関係者だけでなく、親、地域の力も必要なコトは充分に理解しています。

親というだけで我が子がよければすべてよし!みたいなところがでる、いわゆる「エゴ」のかたまりですから、その言葉を鵜呑みにするのもどうかと思いますが、私自身親として、子どもが大きくなればなるほど、環境の大切さを痛感しています。

子どもが自分で考えた道を、頭ごなしに反対し「大学さえ行けばいいんだ!そこで考えろ!」では誰の人生だよ?!って反発心がでるのは当たり前ですよね。。。。

とにかく、親は子どもが大きくなれなるほど

「見守り、応援する。どんな道であろうと失敗ではなく経験」

これに尽きると実感しています。自己流の考えだし、我が家の子ども達はこれで育てていますが、今のところ、なんでも自分で決定して進んでいく事になっているので苦労しています。でも、自分の事ですから。自分の事で悩み、苦労し、決断する。その力はきっとこの先生きていく上で必要な力となっていくんだ、と私個人は思っていますし、これからも大切にしていきたい気持ちです。

なにより、あなた達はどこも欠けていない、全部愛おしい存在で、その存在意義は自分自身でも感じ取ってほしい。

親としてのささやかであり、大きな気持ちを子ども達3人に注ぎ込む事が私の使命であり、喜びです。

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