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14/7/29

取引先の債権回収に担当者自宅まで踏み込むとどうなるか。その5

Image by Olia Gozha

(前回までのあらすじ)

ついに、引越し先を突き止めた!

朝討ちか夜駆けか。

不動産会社から変に勘ぐられて

邪魔が入らないようにするためには、

できるだけ早いほうがいい。

翌日の日曜日、朝討ちに出向くが

一筋縄ではいかなかった。。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

真夏の日曜日、朝6時50分。

スーツをばっちりと着込んで

神谷町で部下と落ち合った。

私:「おはよう。日曜日にわざわざ悪いな。」

部下:「おはようございます。日曜日でないと、きっとつかまらないですからね!」

私:「ありがとう。ここから歩いて数分のところだ。気合を入れていこう!」

部下:「がんばります!」

リボビタンDを二人で飲み干して出陣した。

真っ赤な「Cherokee」は停まっていた。

出かけている様子はない。

二人で深呼吸をし、インターフォンを鳴らした。

受話器を取る音がしたが無言である。

カメラで様子を伺っている感じだ。

先方:「・・・・・・・」

私:「ボーダーラインですが、集金にお伺いしました。」

すぐにインターフォンは切れた。

空調を入れたのだろうか、電気メーターが

回り始めた。

その後、出てくる気配がない。

再度インターフォンを押したが、出ない。

このまま、出てこないつもりなのか。

10分程経過したころ、車が近づく気配がした。

振り向くと、パトカーが停車し、

警官2名が降りてきた。

警官:「君たち、何してるの?」

私:「債権があるので、集金に伺っているんですよ。」

警官:「この家から110番通報があったのでね。」

といいながら、インターフォンを押し

ドアを叩きながら、警察が来たことを伝えていた。

私:「民事不介入でしょ!」

警官:「まぁ、落ち着いて。」

まもなく、中から旦那と思われる人物が出てきた。

旦那:「お巡りさんだけ入って。」

警官2名が玄関に入り、中で話し始めた。

私:「110番って、おかしいよな?」

部下:「ヤバイ人が来たと勘違いされたんじゃないですかね(苦笑)」

15分程経ってから、警官が出てきた。

警官:「事情は分かったので、後は当人同士で話し合いをして円満に解決してもらうしかないね。」

そして、ようやく旦那と奥様が姿を見せた。

旦那:「こんなことするなんて、暴力沙汰だよ。初めてだよ。」

私:「そっちが原因でしょ!僕らだって、夜逃げされたような事態になったのは初めてですよ!」

奥様:「スイスの本社からお金が振り込まれなかったので、手続きができなかったんですよ!」

こいつら、ぜんぜん悪いと思っていない。

最悪だ。。。

私:「我々は、スイスと取引をしたわけではないですね。あなたと契約を締結したんですよ!だから、責任を持ってお支払いしてください!」

奥様:「スイスの本社と掛け合うために、明日改めて連絡するから、今日は帰ってください。」

私:「手付金とか、書面とか、何かもらえないですかね!」

奥様:「今は何もお渡しできません。」

ここまで、謝罪の一言もないことに

怒り心頭である。

私:「謝罪も無いんですか!」

奥様:「だから、私が悪いわけではないんで。。。」

どうしょうもない。

こいつは、バカだ。。。

警官:「ま、ここは明日以降冷静に話をしてもらって、今日はお引取りください。」

まったく理解できないし、

気持ちも収まらない。

が、これ以上進展もないし、

迷惑かけられたとかいわれて

被害届け出されるては

負けである。

私:「とにかく、今後振り込み完了されるまで、きっちりお願いしますよ!もし、明日以降折衝される状況などが見受けられなかったら、こちらも対応を考えますよ!」

奥様:「分かりました。必ずやります。」

部下と一緒に最後は旦那と奥様を

にらめつけながら、その場を後にした。

何とも気分が悪い。

回収のめどは立ちそうだが、

詫び、謝罪も無いなんて

悔しくて仕方が無かった。

翌日になり、スイスからの連絡待ちであると

奥様から電話が入った。

というか、「15万円」先に振り込んだら

どうなんだという感じだった。

スイスの保険会社からうちに、

直接振り込ませようとしているらしい。

あくまでも自分たちに責任が無いことを

最後まで貫き通そうとしているのだ。

(つづく)

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