☆滅ぼし物語☆
第10章
光の村で一息をついていたユーリたちは話しが進んでいた。日が暮れると辺りが真っ暗になっていくが月が見当たらなかったことに気ずく。モンスターの鳴き声を聞いて家の外に出ると栄える街で見かけた怪しい人会う。問いただすと怪しい人は白銀の狼に姿を変える。激戦を繰り広げたユーリたちは神秘的な光を見る。朝を迎えるとともに翼の生えた馬に乗って魔界へと進んでいった。
この物語は魔界に連れ去られた少年の一生を描くストーリーである。
1話(暗い森)
翼の生えた馬に乗って20分程進むと魔界が見えてくる。魔界に入ると魔王城と森が見える。
ユーリ「このまま魔王城に進むのは危ないから森に降りるぞ」
ソル「わかった」
ユーリたちは翼の生えた馬に森の入り口へと降ろしてもらった。
ユーリ「先に帰っててくれ」
ユーリが一言いうと馬は光の村へと帰っていった。
ユーリ「森に入るぞ!」
ソル&ミナ「はいっ!」
短い掛け声が終わるとユーリたちは暗い森へと足を進めた。
1話 完
2話(不気味な空気)
暗い森を50m程歩いていると不気味な空気が漂い始めた。
ユーリ「変な空気が漂ってきたな」
ソル「そうだな」
歩きながら話しをしていると少し奥の木がゆらゆらと動いていた。
ミナ「ユーリ、あの木がなんか変です」
ユーリ「どの木だ?」
ミナが少し奥にある木を指差すとともにモンスターらしき影が見えてくる。
(ガサガサッ)
モンスター「ヒゥゥエェ!!」
鳴き声を出しながらソルのいる方へ素早く動きだした。
2話 完
3話(エビルプラント)
エビルプラントはソルに近ずくとともにトゲトゲしているツルを振り下ろした。ソルはモンスターの存在に気づいていなかったらしく、トゲトゲしているツルに当たってしまう。
ソル「うぐっ!!」
ミナ「もう一匹くるわ!!」
エビルプラントの振り下ろしたツルはソルの右腕辺りに当たったらしく、ソルは右腕を左手で押さえていた。
ソル「くっ!どうすればいいんだ!」
ユーリ「ソル!!一旦後ろに下がれ!」
ユーリはソルに声をかけるとともに剣を抜いてエビルプラントのいる方向に走っていく。
3話 完
☆エビルプラント☆
説明、暗い森に多く生息している。植物系モンスター、デビルプラントの上級種と言われていて普段は木と同化していたり地中に隠れている。獲物を見つけるとゆっくり近ずいてトゲトゲしているツルを振り下ろしてくる。体はビンのような細い形で、トゲトゲしているツルのムチが胴体から6本生えている。トゲトゲしているツルに当たるとひとたまりもない。
4話(エビルプラントとの戦闘「1」)
ユーリはエビルプラントに素早く近ずくと弧を描くように剣を振り下ろす。
ユーリ「くらえっ!」
振り下ろされた剣はエビルプラントの体を深く切り裂いた。
エビルプラント「ヒゥゥエェ・・」
ユーリの攻撃は会心の一撃になったらしく、エビルプラントはゆっくりと地面に伏して動かなくなる。
ユーリ「やったか?!」
ミナ「まだいるわ!!油断しないで!」
ミナは叫ぶ声とともに弓矢をエビルプラントに放ち始めた。
4話 完
5話(エビルプラントとの戦闘「2」
暗い森がざわめく中、ミナの声が響き渡る。
ミナ「また2匹きたよ!」
ユーリ「まだいるのか?!」
エビルプラントは3匹となり、群れと化していた。モンスターはユーリたちを獲物として捉えたのか、鳴き声を出しながら近ずいてくる。
エビルプラント群れ「ヒゥゥエェ!!!」
ミナ「倒すわ!!」
徐々に近ずいてくるエビルプラントの群れに弓矢を5本連続で放った。
ソル「くっ、ちゃんと警戒してればこんなことにはならなかったのに・・・」
ソルが小さな声で呟く中、ミナの放った弓矢がエビルプラントの胴体に突き刺さる。
5話 完
6話(エビルプラントとの戦闘「3」)
ミナの放った弓矢5本はエビルプラント1匹に突き刺さり動かなくなる。
エビルプラント「ヒゥゥエ・・・」
小さな鳴き声とともにエビルプラントは大地に伏した。しかし2匹のエビルプラントはユーリの後ろにいるソルに狙いを変えたのか、動く速度が早くなる。
エビルプラント「ヒゥゥエ!!」
エビルプラント2匹はまるで連携しているかのようにソルに近ずいてくる。
ソル「うわぁ!」
大きな声を出すとユーリはエビルプラントがソルを狙っているのに気ずいたらしく、その行く手を阻むようにユーリが剣を構えた。
6話 完
7話(不思議な光)
辺りが真っ暗になっている中、不思議な光がソルを包み込む。
ソル「ん?傷が治っていく・・・」
ソルの右腕の傷は不思議な光によって治っていった。
ユーリ「うぉぉぉ!!」
ユーリは叫びながらエビルプラントに剣を振り下ろした。しかしそれを軽々とかわすとエビルプラント2匹はユーリを通り過ぎてソルの目の前まで迫ってきた。
ユーリ「危ないっ!」
ソル「大丈夫だ!!」
ソルは剣を引き抜くとエビルプラントに剣を斜めに振り下ろした。斜めに振り下ろされた剣はエビルプラント2匹に上手く当たり、2匹は大地に伏して動かなくなった。
7話 完
8話(傷について)
エビルプラントとの戦闘に力を使い過ぎたのか、ユーリとミナは武器を収めるとソルに呼びかける。
ユーリ「行くぞ!」
ソル「はいっ!」
ソルがユーリに返事を返すと、ユーリいるところに駆け寄った。
ミナ「ユーリ、ソルの右腕が治っているわ!」
ソルがユーリのそばまで来ると、ミナは右腕の傷が治っている事に気付いた。
ユーリ「さっき不思議な光がでてたな」
ソル「多分それのおかげだよ」
話しながら歩いていると少し奥に洞窟が見えた。
8話 完
9話(可愛い生き物)
洞窟がある方向に歩く途中、ユーリたちの目の前に可愛らしい生き物が現れた。
???「モキュ?」
ソル「ユーリ、どうしよう」
可愛らしい生き物はその場をクルクルと回っており、警戒心が感じられない。
ユーリ「確かにこいつは、モキューだった気がするが何故魔界にいるんだ??」
ソル「モンスターなの??」
ユーリとソルが話し合っているとモキューは何処かに去っていった。
ミナ「あっ、まってよー」
ミナはモキューに声をかけるがすでに聞こえないところまで離れていた。
9話 完
☆モキュー☆
説明、草原や水場などに生息するすごく可愛らしいモンスター。一応モンスター種に入っているが性格がおとなしくて人懐っこいことからペットととして飼う人もいる。モキューにはオスとメスがいて、それぞれ毛の色が違いオスは青、メスは赤で繁殖力が非常に高く一度に10匹程産む。モキューの幼体の毛は黄色で、大きくなると毛の色が変わっていく。幼体の内は他のモンスターから狙われやすく、大きくなれる幼体は約1〜3匹。
10話(洞窟での休息「1」)
モキューが見えなくなるとユーリたちは再び歩きだした。
ユーリ「さすがに疲れてきたな、今日はあの洞窟で休息をとろう」
ソル「そうだね」
ミナ「モキューをもう少しみたかったわ」
話しながら500m程歩いているとユーリたちは洞窟に到着した。その時には暗い森に差し込む光がなくなりそれが夜を教えてくれた。
ユーリ「洞窟の中に入ってて、食べ物探してくるから」
ソル「じゃ、自分もいくよ」
ミナ「ちょっと、私を置き去りにするつもり?」
少し喧嘩になりそうになったのだがユーリがそれを止めてソルはミナと洞窟にいろと指示をした。
10話 完
11話(洞窟での休息「2」)
ユーリが食べ物を探しにいっている間、ソルは洞窟の近くに落ちている木の枝を拾い集めて火をおこした。ミナは洞窟内にある尖った石を邪魔にならない場所に置いた。
ソル「ミナ、ユーリはあとどれくらいで帰ってくるかな?」
ミナ「まだかかるんじゃない?準備はやったんだし座りましょうよ」
ソルは洞窟内に入るとともに地面に腰を下ろして座り込んだ。
ソル「明日くらいに魔王城に着きそうだね」
ミナ「魔王に勝てるかな・・・」
楽しそうに話しを進めているとユーリが果物を抱えてもってきた。
11話 完
12話(魔界の果物)
ユーリは抱えている果物を洞窟に入るとともに地面に置いた。
ユーリ「食べ物をもってきたぞ、じゃあ食べるか」
もってきた食べ物はバナナやりんごのような形で色がちょっと黒っぽいが食べられなくはなさそうだ。
ユーリ「いただきます」
ユーリが果物に手をかけるとソルとミナも果物をとった。
ソル&ミナ「いただきます」
(ムシャムシャ・・・)
バナナとりんごは中身まで黒っぽかったが味は普通のと変わらず美味しく食べれた。
12話 完
13話(モキュー再び)
ユーリたちは果物を食べ終えると火を消して眠りに着いた。
ソル「・・・zzz」
ユーリとミナはもう寝たみたいで石が落ちる音がしても大丈夫だった。
モキュー「モキュキュ・・・」
ソルはどこからか聞こえてくる鳴き声に起きてしまった。
ソル「んん?」
モキュー「モキュー・・・」
ソルは鳴き声を聞くと剣をもってモキューのいるところに向かった。
13話 完
14話(モキューの住処)
モキューの鳴き声は弱々しく助けを求めているかのようについてきてと言ってるようだった。
ソル「なんだろう?」
(タッタッタッタッ)
ソルがモキューについていくと住処らしき場所に出た。
モキュー1「モキューーー!!」
モキュー2「モキュ・・・・」
住処につくとソルはモキューの助けを求めているかのような鳴き声を聞き、なにかが起きていると察して草むらに隠れてゆっくりと覗きこんだ。
ソル「え?!」
ソルが見た光景はディア・フゥルスがモキューを襲っているところだった。ソルは無残に殺されていくモキューを見るとたまらず剣を抜いてディア・フゥルスに突っ込んでいった。
14話 完
☆ディア・フゥルス☆ 再説明❗️
説明、魔界の暗い森の奥地に生息している人型の上級悪魔。通常の悪魔より腕力が強く、破壊力は大きな岩を木っ端微塵に吹き飛ばす程。普段は眠りについていて魔界から離れることはない。魔王の復活とともに目を覚ますことがある。主な攻撃は拳で殴ったり獲物の首を手で締め殺そうとする。尻尾も生えており、なぎ払いも可能。戦うことがあるならば強力な拳に注意したい。
15話 (無謀な戦い?)
ディア・フゥルスは慌てて逃げ始めるモキューを一匹づつ掴むと拳で殴っていた。
ソル「うぉぉぉぉ!!」
ソルはディア・フゥルスに素早く近づくと剣を脇腹辺りに振り下ろす。ソルの存在に気づいていなかったらしく剣がディア・フゥルスの脇腹に当たった。
ディア・フゥルス「グォォォン・・・?!」
剣が上手く脇腹に当たった。剣が当たる音とともにディア・フゥルスがソルに反撃を仕掛けようとしているのか、拳を地面に叩きつけた。
ソル「くっ、やばい・・・」
ソルは危険を感じたのか、ディア・フゥルスから一歩ずつ後退していった。
15話 完
16話(以外な展開)
一歩ずつ後退していくソルにディア・フゥルスは声をかける。
ディア・フゥルス「マオウサマ・・・イキナリナニヲスルンダ」
ディア・フゥルスはソルのことを魔王だと勘違いしているみたいだった。
ソル「悪気はなかったんだ、許せ」
ソルはとっさに浮かんだ言葉を使うとディア・フゥルスは返事を返してきた。
ディア・フゥルス「ワカッタ・・・」
ソル「住処に戻れっ!!」
ソルはディア・フゥルスに命令すると本当に立ち去っていった。
16話 完
17話(再び洞窟へ)
ディア・フゥルスがいなくなるとソルはほっとしたのか、ため息をつく。
ソル「よかった・・・」
ソルは剣を収めるとともにモキューの住処を後にしてユーリとミナがいる洞窟に足を進めはじめた。
(タッタッタッタッ・・・)(モキュ♪)
ソルは洞窟に着くと、ミナが帰りを待ってくれていた?みたいだった。
ミナ「どこにいっていたの?」
ソル「モキューの住処だよ、じゃあミナはなんで起きているの?」
ミナ「それは明日のお楽しみ♪」
ソルとミナは軽く会話をすると再び眠りに着いた。
17話 完
18話(驚き)
眠りについてから時間が流れると、暗い森に再び光が差し込んできてそれが朝を知らせているようだった。
ソル「ん・・・おはよう」
ユーリ「おはよう」
ソルは辺りを見渡すがミナは何故か見当たらなかった。
ユーリ「ソル、お前の頭にモキューがいるぞ!」
ソル「えっ?!」
ソルはすかさず頭に手を伸ばすとフサフサとした毛に触れた。
モキュー「モキュ??」
ソルがフサフサした毛に触れるとモキューはゆっくりと目を覚ました。
18話 完
19話(懐いたモキュー♪)
ソルは頭に乗っているモキューを地面に降ろした。
モキュー「モキュキュ♪」
ソル「こいつは昨日の助けを求めてきたモキューだ・・・」
モキューはソルに懐いたらしく足をつたってに再び頭に乗った。
ユーリ「昨日どうかしたのか?」
ソル「いや、なんでもない・・・」
話しながら準備を軽く済ませると、ミナが帰ってきた。ソルはミナが指を怪我していることに気づいた。
19話 完
20話(新しい弓矢)
ソルはミナの手に指を差しながら声をかける。
ソル「その手はどうしたの?」
ミナ「ちょっと怪我したみたい、でも新しい矢が作れたの」
ミナの発言に気になったのか、ユーリが質問をする。
ユーリ「どんな矢かな?」
ミナ「昨日のエビルプラントのトゲトゲしたツルを普通の矢に巻いただけよ」
ミナは話しながら準備を済ませるととともにユーリはちょっと大きな声で叫んだ。
ユーリ「行こう!!」
ソルとミナは頷いた。会話をしながらユーリたちは魔王城に向かって歩きはじめた。
20話 完
21話(魔王城に到着して・・・「前」)
ユーリたちは洞窟から6km程歩いていると暗い森を抜けれた。不思議なのはモンスターが現れなかったことだった。
ソル「ミナ、頭にいるモキューに名前をつけない?」
ミナ「懐いちゃったの??」
歩きながら考えているとユーリが一つ提案した。
ユーリ「じゃあフサフサしてるから、.フササにしないか?」
ソル「それにしよう!」
ミナ「可愛いわね・・・」
モキューの名前が決まった時にはもう既に魔王城が見えてきた。
21話 完
22話(魔王城に到着して・・・「後」)
ユーリたちは魔王城の門がある方に歩いていくと、門番らしきモンスターが2体程いた。
ソル「見つかったらやばいよね・・・」
ユーリ「迂闊に近づけないな」
ソルとユーリがひそひそと話しているとミナは既に2本の矢を放っていた。2つの矢はモンスター2体の首辺りに当たり、地に伏して動かなくなる。
ミナ「これでいいんでしょ!」
ユーリ「あ・・・あぁ」
門番のモンスターが動かないことを確かめるとユーリたちは魔王城の門に素早く近づいた。
ユーリ「じゃあ、魔王城に入るぞ、大丈夫か?」
ソル&ミナ「はいっ!!」
ソルとミナはユーリに返事を返すと、魔王城の門を開けて中に入った。
10章 完