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六本木の森ビルで働くことを志してIT会社に入社したら福井で電話を取ってた話。

Image by Olia Gozha

『俺たちも社会人になっちゃうんだな~』


4年間、青春を共にしたサークルの同期が言った。

『社会人になるの嫌だな~』

とか

『学生もう1年したい!!』

とか、

そんな愚痴を親友達はこぼしていたような気がする。


僕はといえば社会人になるのに、特に抵抗はなかった。

小学生から中学生

高校生から大学生

になるように。

新しい環境に緊張もあれど、親の保護から離れ

自己責任で自分の未来を切り開くことにワクワクさえしていたと思う。



春から入社する会社は、いわゆるベンチャー企業だ。職種はマーケティング。

色々考えた結果、ベンチャーに入って自分を成長させなければと最終的に自分で決めたことだった。

『成長して実力をつけて、、自分の目指すところへ羽ばたこう!!』

そう考えていた。だから自分の未来は明るいと、この時はそう思っていたのだ。



少しだけ、自分の紹介をしておこう。

小さい頃から劇団に所属して、芸能界で働いて仕事をしていた。小学生から。

友達と遊んでいる時間なんかなかった。

何でこんなことやらされてるのかわからなかったし、嫌で嫌でしかたなかった。


大学では遊びほうけてやる!!


今思えば、続けていればよかったのだが、、、

こうして役者人生から一転。平凡な大学生は誕生した。




就活病にかかっていた就活時代


大学3年生の秋。

12月からの就活解禁に向けての準備期間だ。


ミーハーな俺は、何かカッコいいって響きだけでIT企業にインターンをした。

世界中で使われてるoffice softの会社とか有名人ブログで有名なメガベンチャーとか。


そんなキラキラしたスタイリッシュな会社のインターンは楽しくてしょうがなかった。

周りはすごいことしてる奴ばかりで、話をしているだけで楽しいし

知らないことを吸収していく感覚は自分が賢くなっていく気さえした。


フロントではスーツを着た外人と日本人が英語で資料とPC片手に議論を交わしている。

セントフォース顔負けの受付嬢が交渉に来た上層部の対応をしている。


自分の目標が決まった気がした。






「フレックスタイムで余裕の通勤、スタバ片手に出社!!」

固っ苦しいスーツなんか着ないで私服でね!!

仕事終わりにミッドタウンのバーなんかにいっちゃたりして!!


自分の中の浅はかで、よくわからないヒルズ族の妄想は広がるばかりだった。


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2012年の12月。就活解禁。

この頃には就活病にかかっていた。


某企業人事「これからは企業じゃなく、自分に依存する時代だよ!!」

隣の就活生「安定思考?どんなところにいったってこれからの時代安定できる会社なんてないよ!!」

自分「自分のスキル高めて好きなことするぜ!!ヒャッハー!!」



トンデモ勘違い野郎の誕生である。


3月中旬。

実際に受ける会社は、IT 広告 ベンチャー。この3つに引っかかるところばかり受けていた。

進んでいく選考。面接。

この頃になると、多少なりとも自分の中にしっかりと軸は出来ていた。

長らく役者の活動もしていたからか、人の心を動かす広告という業界に惹かれていった。

就活初めの頃に比べ、多少は浮かれた気分も抜けていたと思う。






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