読みたいが殺到してしまった・・・
タイトルを「起業のくだらなさ、哲学」に設定したら、一気に読みたいが殺到してしまった。
乱雑に書くだけ書いて満足し、結局公開しないということも結構あるのだけど、これは書かざるを得ない・・・のかな。
というよりも、皆さん、このタイトル周辺のテーマに、何かしら言いたい内容を持ってると思うんです。それを代弁してよ!ってことなんだろうと思います。
当然、起業家がこのあたりの内容を言うのはリスクもあります。だけど、他の属性の人が言うよりもインパクトもあるのだろうと、思います。
なので、書き始めてみることにします。
昨今の起業ブームについて
昨今の起業ブーム、全然面白くないんだよなー。
そんなことを思っています。
何がおもしろくないって、起業のテーマ。
起業家にとって最も重要なのは、起業のテーマ。
その人間の生き様、コンプレックス、情熱、思想、哲学、何を美しいと思うのか?
何を大切だと思うのか?何を面白いと思うのか?・・・そういった内面が伝わって
くるものがこの、起業のテーマというものです。
それがですよ、昨今は、Tips=攻略法で起業する人が増えてるのか、全然面白くな
いんですよ。それで、話を聞くと、起業3点セットみたいな、哲学のない回答が返
ってくることが多いんですよね。
Snapchatというサービスの創業者のケースで言うと
「相棒のブラウンが不満を言ったんだ。『女の子に、いずれ勝手に削除される画像
が送られればなぁ・・・』ってね。その時に思いついたんだよ。これは流行るだろ
うってワクワクしたね。」 みたいな感じ。
マーケティングメッセージとしては、分かりやすくて、とても良いと思うし、投資
家向けにはエレベーターピッチで20秒とか言うじゃないですか。
アテンション獲得目的としてはそれでいいと思うんですけど。
人と人が、Face to Faceで話していて、そういったレベルの話しか出てこないのは
つまらない。しかも起業家同士の会話で。
たぶん、そのレベルの話だと、うまくいったとしても数年で飽きて、六本木をぶ
らぶらうろつくようになるんだろうなと思うわけです。
逆に、TEDや本の中で知った起業家は刺激的で。
すげー、新しい産業作るってすげーーーー!とか。
この人の創るサービスは、何故か他とは1味違う面白さが滲み出るよなぁとか。
世の中の辛い部分を人生かけて背負う覚悟、決めたんだなーとか。
そんなことやれちゃうのかぁ!!!!!!!!とか。
電気自動車、太陽光発電で時間稼いで、火星移住?(イーロンマスク)とか。
そういう起業家と話すと、超楽しいんだろうけど、そういう人間はほとんどいな
い。起業のカジュアル化ですよね。世に見られる現象としては。
自由なのに金太郎飴
ありがたい限りです。
資金調達もしやすくなりました。
組織の外に出ることが無かった優秀なメンバーとも仕事ができたりします。
猛烈なスマホシフトなど、環境の変化が劇的で、昔は10年かかってた変化が、、
ともすれば1年で起きるという、
る機会が生まれたり、する人もいるし、起業する人も増えてきてるし。
大体の需要も満たされ、
どうでも良いものが多いし、「あぁ、確かに、そこ、あるよね」ってものばかり。
あるいは「あぁ、それね、他で見たことあるわ」という二番煎じ感がぷんぷんする
ものも多い。
特にIT系のデジタルな領域だと、後発が有利という特性があるので、基本マネる、
パクるのオンパレード。
通常、先発のサービスが一部の層に受け入れられた後、一般化するまである程度時
間的な猶予はあるので、後発のサービスは大金突っ込んで、マーケットシェアを取
りに行くというパワープレイをすることに勝ち筋があるわけですが、そういう戦い
方の構図にも出来ていないパクリサービスも結構あって、何を考えてるねん・・・
勝ち筋ないやないか・・・と思うこともしばしばです。
ちなみに、彼らが何を考えてるか、観察結果から察するに「ネタが無い」というこ
とに尽きます。
ネタが無い人が何故、事業作りをやるのか?と不思議でなりませんでしたが、理由
は簡単で、そういうポジションにいるから。
なぜそのポジションにいられるのか?というと、事業作り力を判断出来る人はほと
んどいないから。
なぜそのポジションを辞退しないかというと、「得だから/他にすることが無いか
ら」ということのようです。
ここ数年で散見された勝ち筋のない戦い方としては
・液晶TVで数千億赤字を出してPに買収されたS社
・オレンジSNSの、twitter/Facebookインスパイアの機能群の数々
・LINEを追随しようと、「高品質」を打ち出したインスパイアサービスの数々
などが挙げられるかなぁと思いますが、これらの事業企画立案の過程では
「差別化」
という言葉がよく使われます。
これ、罪な言葉です。
時に、人の人生を狂わせるミームです。
早く死に絶えればいいのに、なかなか死んでくれません。
死にかけのミームもあります。
「多機能化」ミームは、ジョブズが「Insanery Simple」を広めてくれたおかげで、
駆逐されたように思います。
ただ、やるべきことが明確に見えなくなった後に、多機能化ばかりやってしまうと
いうのはよく目にするし、自分もついついその罠に嵌ってしまうので、ミームとい
うよりは、行動原理として、未だ根強く存在するなのだなと思ったりします。
賢い人が集まっているはずなのに、なんでこういうことが起きるかというと、みん
なで決めるからであり、空気で決めるからであり、過去の延長線上でばかり物事を
考えるからであり、同質の人間ばかりでコミュニケーションを取って、仲良し経営
をしているかでしょう。
一番分かってるヤツが、1人で決める。
ゲームが強いヤツが、1人で決める。
これなら自分の人生の全てを捧げてもいいと思えるヤツが、1人で決める。
それがおそらく、一番勝率が高いはずです。
もちろん、その1人は、世の中を深く観察し、高い言語化能力をもって、仮説を構
造化し、時には、様々な分野の超一流の人達とコミュニケーションをする中で知見
を深め・・・ということをします。
もちろん、「そういうサービスもあるのだ」という認知を短期間で広げるには、
ちょっと上手くいったらExecutionが重要なんだよ!と恥ずかしげもなくのたまっ
ているのを見ると、あー、、、こんなレベルなのかぁ~と溜め息が出てしまう。
Tips≒攻略法のレイヤーで起業を語る人が、どうも好きになれなくて、