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コミュニケーション障害で400字の原稿用紙を埋められなかった40過ぎのペンキ職人がコピーライターになりました。

Image by Olia Gozha

母との断絶

私の最初の記憶は、5歳ごろ夕方の暗い部屋で私に馬乗りになった母が、クチビルをかみしめ鬼の形相でビンタをしている姿です。

母は正社員で働いていて、私は祖母に育てられていましたが、二人の仲は最悪でした。

仕事のストレス、家に帰って祖母に言われるイヤミ、そーいうストレスを私にぶつけて発散してたんやと思います。

そのころ弟が生まれ、母は祖母にこう言いました。

「好史(弟)は私が育てます。」

これで、私は祖母と、弟は母と父という境界線が生まれました。

祖母と父は実の親子でなかったこともあって、祖母の側になった私は、母だけでなく父とも疎遠になってしまいました。

どーも幼少期の記憶はあいまいでハッキリしません。

この後、小4くらいまでの記憶はあまりありません。

女教師からのいじめ

4年生のころ担任の先生にかなりイジメられました。今なら確実に問題になるレベルです、「姿勢がわるくタコみたいにくねくねしてる。」、「動きがおそい、グズ。」などとクラスのみんなの前でいわれました。

小学校を卒業するまで、私のアダ名は「タコちん」でした。

そんな感じだったので、学校が好きになれず、かといって家もキライ。居場所がない状態でした。

学校の勉強にも身が入らず、母は私の成績に無関心だったので通知簿はサイアクでした。

なので、ますます勉強ができなくなりました。

で、もっともキライなのが「作文」でした。家族との会話もなく、勉強もろくにしなかった私は、国語力が悲惨でした。

原稿用紙に名前と題名をかいて、あとは・・・

必死でがんばって、やっと原稿用紙の半分くらい。それを提出していました。

上手な子は作文を読み上げたり、後ろに貼りだされたりしてましたが、私はそんな経験をしたこともなく、

返ってきた作文はクチャクチャに丸めてランドセルに押し込んでました。

中学にはいると、ますます落ちこぼれていきました。中3の二学期の終わりに三者面談がありましたが「260人中230番では行ける高校はありません。」と担任が吐き捨てるように言いました。

裏ワザ入試

その冬休み、新聞の入っていた「冬期講習」のチラシをみて受けてみたいと母に言い、2週間ほど塾にかよいました。

毎日8時間、国語・数学・社会・理科・英語の模擬テストをやって、答え合わせをする。

これを10日間くりかえしました。

中3の3学期には、志望校を決めるための実力テストがあるのですが、そこに出てきた問題は、冬期講習で受けた問題がそのまま出ました。

結果、260人中70番。

「私立ならそこそこの高校にいける。」と担任に言われ、その助言にしたがいました。

いま考えたら、あの冬期講習でやってたプリントはテスト問題を学校に売る業者の教材やったんですね。

今なら新聞沙汰ですよね。

こうして、超オチコボレやった私は、ふつーの高校生になりました。しかし、相変わらずやったのが作文でした。

高2のころ、夏休みに読書感想文を書いてこいと言われました。ヘッセの「車輪の下」が課題図書でしたが、まったく書けませんでした。

みなが原稿用紙で3枚から5枚のボリュームで書いてきたのに、私だけ1枚。

それも数行あまってました。

こんなでしたから、大学は卒論のない法学部にいきました。さいわいレポートもなく、まったく文章を書かずに大学を出ました。

大学ではSEXとレースばっかりしてました。ほんとうはレーサーになりたかったのですが、資金と才能がなく断念。

バブルのさなかコンピュータ会社に就職。SE(システムエンジニア)研修を受けましたが同期200人の中で成績は最下位。あっさり営業マンになりました。

強盗に刺される







 

 

 

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