変人との出会い
高校の入学式を終えて二日目。
それは初めての音楽の授業中に起こった。
友人A子「希望~あふれ~る~ ○○~中~学校~♪♪」
いきなり同じ列の隣のテーブルに座っていたヤツが歌いだした!
しかもなんかキモい動きをつけている!
でもなんかめちゃくちゃ歌うまい!
A子の変な動きにクラス一同引きながらも、彼女の歌唱力に圧倒されて
みんな何も言えなかった。
コイが餌を食べるみたいに、私もポカンと口をあけていた。
友人A子「私、宝塚目指しているの!」
そうか、そうか。・・・
えッ!!宝塚!?
ウソだろ・・・
しかし、次の瞬間、あるひらめきが浮かんだ。
私「ってことは、私、将来のスターと友達になれるじゃんww」
あの頃はそう思ってた。
でも今の私からすれば、それは変人との友好関係にすぎなかった。。
さらなる変人との出会い
私が高校時代に出会うことになる変人はA子だけではなかった。
もっと変なヤツに出会ったのだった。
そいつの名前はI子!
入学しょっぱなから、担任を引かせた強者。
最初のホームルームの時間から、やたら、担任に絡む。
一応女子用の制服を着ているが、声が男だった。
まず驚いたのが、返事のデカさだった。
担任「出席番号17番、○○I子~」
友人I子「はいッ!」
こんな感じだった。
あとで分かったことだけど、彼女は中学時代、サッカー部だったらしい。
もちろん女子サッカー部なんて、群馬の田舎にはない。
私たちの県には、羊と馬という、どうみても牧場を連想させる漢字が当てられているぐらいだ。
彼女は筋トレも全部男子と同じメニューをこなしていたらしい。
I子は神経の図太かった。・・・
事件は朝のホームで起きた
高校が始まってしばらくした頃、私は一度、電車で学校に通ってみた。
なんとなく、”女子高生”を味わいたかった。
少女マンガにありそうな電車の中での一目ボレの恋に憧れていたし、
なにか甘い匂いのするハプニングが起きることを望んでいた。
しかし、ハプニングは私の予想と違うところで起きた。