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「今の自分は培養土。高校時代は感謝の腐葉土」僕は滑り止めを滑った。

Image by Olia Gozha

僕は滑り止めの高校に滑った


当たり前だ、進学校、勉強、自分より出来る友達から逃げてきたからだ。

小学校までは学力などは気にしなかった。


友達と一緒にエアガンで鳥に打ってた普通の田舎の少年である。


友達と違う所といったら「落語」を幼稚園からやっていた珍しい子どもだった。舞台度胸は身に付いたし、人前で話す事が好きになった。

中学になり、「学力」って言葉が嫌になった。落語が出来ることは中学校では必要がないからだ。テニス部に入部して、「普通の子ども」に憧れた時期もあった。

スポーツは好きだったが、どっちかというと不良に憧れた。

そうした友達と遊び

大分生まれHIPHOP育ちとカラオケで歌った

しかし、行いは円を描くかののように中学二年の時に家が火事になり、全焼した。

引っ越しを4度した。学校に行かなくなった時期もあった。行っても必ず遅刻だ。

まるで不幸の少年を気取って、社会を憎み、当時流行ったエミネムや凶気の桜をマネして学校の外で遊んだ。

その時は楽しかったが、性分であろう。不良にはなれなかった。

そうした友達とも離れた。


「親父」が僕たちを気遣ってくれて「犬」を貰ってきた。


僕が引き取りに行かされて、最初は嫌々だったが、徐々に興味がでた。


受け渡しの家に付き、小さな子犬と対面したときの感動は最高だった。


僕はこの子に「ケン」と名付けた



「犬」って書いて「ケン」


寺嶋犬 という新しい家族が増えた。





そして中学3年の時に出来た新しい友達と、将来の事を良く話した。

自動販売機の前で。


滑り止めの高校に滑り、途方にくれた。

この時、僕の中の「バカ 確定」の見出しが、夕刊を飾った。


僕はとある農業高校に流れた。

今の僕の愛すべき高校だ。


そこから、一気に僕の人生は良い方向へと狂った。

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大分には大分トリニータというJリーグに加盟しているサッカーチームがあり

ひょんなことから、サポーターの中のコールリーダー(メガホン持って第一声をかける人)と出会った。


ひょうたんから拡声器の衝撃だ。



サッカーは2002年の日韓W杯でとても面白いスポーツと認識していた。

サッカーの2時間はすべてを無にしてくれて、純粋に人を応援できたからだ。


高校生になった僕はサッカーを見る為に、高校で入ったテニス部を2週間でやめて土曜日が休みのバスケ部に入部した。笑


しかし、最初はその事をとても後悔した。

中学の時に僕の事を「生意気だ」とイジめ、パシらせてきた先輩方がバスケ部にゴロゴロいた事をしらなかった(先輩達は謹慎中で、バスケ部を仮退部中だった)


「マジ、つらたん」


と、当時は本当に後悔した。しかし、ふたを開けてみると

同じ中学だった僕を歓迎してくれた。

当たり前だが、嬉しくなり僕は自ら先輩にパシられるのが苦にならなかった。


トリニータのコールリーダーは、ちゅうらちゅうらした(落ち着きが無く、調子に乗っていること※大分弁)僕にいろいろと話してくれた。

将来の事や、情熱を持つ事。楽しむことの大切さなどだ。

いつの間にか僕は年上が好きになった。

コールリーダーは色々な所に連れて行ってくれた。車で静岡や甲府まで大分から行った事もあった。

高校生になるまで?高校生になっても?よく覚えていないが、

家族旅行で、大分県外に行った思い出というのが全くない。

大分県外に

楽しくてしょうがなかった。

ある日先輩に「土曜日遊ぼう」と誘われたときに「トリニータ行きます!」といったらバスケ部の中に強烈にサッカー好きな先輩がいた。

それまでは知らなかった。そこから、その先輩と仲良くなり、その先輩はパシラれそうになる僕をすぐかばってくれるようにもなった。

そこから派生し、色々な先輩が自分の事をかわいがってくれた。

相変わらず同級生に嫌われていた僕だったが、先輩の力ってすげーと当時思った。




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