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●自分の殻を破れない 家に帰り、期待でドキドキしながら本を開いた。 Web記事で紹介されていた本は、実は著者の2作目だったので、前作も一緒に購入。初めから読んでいった。 1作目は、著者が幼い頃に聞いたお金持ちマダムからの話や、お金がない所から様々なチャレンジ、努力をして成功をつかんでいった話。そこには、今まで誰からも聞いていないようなことばかりが書かれており、目から鱗が「これでもか」という位落ちていった。著者の成功を疑似体験したような気分になり、テンションがあがり、フワフワとした気持ちになった。 そしていよいよ「実践編」と銘打たれた、本題の2作目。1作目で書かれた内容とはまた異なる切り口で、お金持ちに好かれる髪型、服装、アクセサリー、メイク、マインド、言葉遣い ・・・ などなど、レッスン風に綴られていた。より具体的に、どういった商品を使う という例も書かれていて、参考になる。 ところが、いざ読み終えてみると・・ 何というか よそよそしい違和感を感じていた。 実践編だから、そのとおりに実践しなくては意味がない。 ・・しかし、どれを見ても、 「えー?そんな事するの・・?ホントに意味あるの・・?なんか、まゆつばー」とか「いや、私の場合○○だから、これはちょっと・・」とか「そんなこと、言われてもね~・・」とか 何かしら障害があって行動に移せないのだ。まぁやってみようかと取り掛かってみたものも、心の底から信じてないため、続かない。 今振り返れば、これらの本は 成功をつかむためのハウツー本を「お金持ちと結婚する」という目標に沿ってアレンジし、分かりやすく伝えてくれている内容だった。しかしその当時は、成功者についての話を聞いたこともなかったし、成功のためのハウツー本や「引き寄せ」のようなスピリチュアルの類の本も読んだことがなく、「面白い」とは感じるし、読んでいる時はワクワクするものの、いきなり実践するには世界が違いすぎたのだと思う。 もともとこの本を買うきっかけとなった『根拠のない自信を育てる』というのも、結局は、今の自分がそのままで存在価値があるのだ ということを自分で認められるように、自分を大切にできるように、アファメーションを唱えるということだった。 「アファメーション」という手法の存在さえ知らなかった私は、本の中で「まず口癖を変えることが重要!」と書かれていてもピンとこなかった。それどころか 「はぁ?なにそれ」 と思ってしまい、恥ずかしくて続けられなかったのだ。 そのうち、次第にテンションも下がっていき、本を開くこともなくなってしまった。 言い訳ばかりで何も行動しない、典型的な例だ。 あたりまえだが、何も変わらなかった。 ***** それまで、私は10年以上 同じ髪型、同じようなファッションだった。 ストレートの黒髪をアップにしたそのスタイルは、束ねてちょちょっと止めれば完成!寝癖がついてもノープロブレムで朝の支度が非常に楽だった。 服は、汚れが目立たない、色の濃いもの。ひらひら、ふわっとした女性らしい感じが苦手で、でもパンツスタイルのようなキリっとしたのも苦手で、とくに特徴もない感じでまとめていた。 自分の野暮ったさには気づいていたものの、このスタイルが 強固なコンフォートゾーンを形成しており、かわいらしくおしゃれを楽しんでいる友人を羨ましく思っても、どうしてもそのゾーンの境界を踏み越えられなかった。 また、自分はおしゃれが似合うような性格ではないし、かわいらしい恰好なんかをしたら、周囲から奇異の目で見られてしまうだろうと決めつけていた。 恋人でもできて浮かれてるのか?なんて陰で笑われたら・・うーやだ、恥ずかしい!自意識過剰だよ、と自分を諫めるも、やはり他人の目が気になって仕方ない。 そして結局 今回も、自分の殻を破ることはできなかったのだ・・。
【第3話】鏡の自分に驚いたhttps://storys.jp/story/31612 【第1話】きっかけは、自信のない自分 https://storys.jp/story/31600【第4話】変身プロジェクト https://storys.jp/story/31613
【第5話】変わることが恐くなくなってきた https://storys.jp/story/31614
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