当時の私は、思春期真っ只中だったのであるが、いくつかの大きな悩みを抱えていたのであった。
事の発端は、家族にトラブルが発生したことであったのだがその真実は私には知らされていないのだが、なんとなく感じ取ることが出来ていたのである。
中学校を卒業して集団就職で富山に行き働く予定であった姉が、なにがしらかの理由でホームシックになり集団就職の契約などを無視して仕事を辞めて帰宅することになってしまったことでいくつかの弊害が発生することになってしまったのである。
我が家は、母子家庭であったので姉の富山行きは口減らしのためや自立のためのものであったはずなのだが、親元を離れるという不安が耐えられなかったのだろうと当時の私は考えて、母親に負担をかけるろくでもない姉だと内心思っていたが口に出すことはなかった。
自分は、テレビの影響なのかわからないが達観している部分があり率先して揉め事を起こすことを好んではいなかったので、何とかなるだろうと高をくくっていたのである。
その後、姉は漫画に影響されてなのか喫茶店でアルバイトをするようになり定時制高校にに通学し始めていて部活動でバドミントンを始めたのであった。
バドミントンを始めた経緯は、私にはよくわからないがアルバイトしている喫茶店の近くに私立の高校がありそこの先生がお客として利用している中でバドミントンを始める切っ掛けになったのではないかとにらんでいた。
この辺までは、普通の貧乏な家の経済状況ならありそうな話だとまだ許せる範囲だったのだが。定時制高校での思春期といえば不順異性交遊などがクローズアップされるだろうと予測できそうなもので妊娠が発覚することになり母子家庭の経済力で、中学生の自分と定時制高校の姉と母親に生まれてくる赤ん坊を育てることは、かなり難しいと私は考えていた。
当時の私は、母子家庭の子供ということで経済的に余裕がない状況なのは聞かなくとも見て取れていたので早く一人前の大人にならなければと考えていたのだが、一人前の大人という考え方が間違った方向を向いてしまっていたことが問題を引き子起こしてしまったのかもしれないのである。