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西ジャワ州の一番小さな町で10年目に夫婦で珈琲豆屋を開いた話

Image by Olia Gozha

2006年5月、失恋したばかりの私は傷心でジャカルタ行きの飛行機に乗っていた。


彼と会ったのは2度目の大学の入学式の日。


茶色いスーツを着ていた東南アジア系の顔をした留学生が

私の目の前を通り過ぎた。


(あ、留学生だ!)


英語を習い始めて半年ほど経っていただろうか。

小さい頃から外国への憧れがあった私は、

なんとなく外国人を見ると目が離せなかった。


思えば、高校生ぐらいのころからだろうか。


人生に悩んでいた。

学校の勉強につまづき、翌早朝学校へ行っては

数学やら英語の追試を受けていた。


中学までは成績はいつもよかったが、

進学校へ入り、学校もできる人に合わせるからだろうか。

急に勉強量が増え、成績は中の下ぐらいに落ち込んでいたかもしれない。


いわゆる挫折だ。


そのあたりから学校の勉強に身が入らず、

家に帰ると宿題よりもひたすら自分が生きている意味、

存在する意味、罪深さ、無力さばかりを思い、

半分鬱のような状態だった。


向学心があるのに貧しい人のことを思っては、

なぜ自分のようなやる気のない人間には

恵まれた環境や機会が与えられて

能力もあり、やる気もあるあの人は

あんなに貧しく、勉強の機会も与えられないんだろうと、

落ち込んだ。


数学や英語、古典、日本史、化学。。。。


高校の勉強は苦手なものの方が多かったが、

唯一割と好きだったのは、倫理とか哲学というやつだったかもしれない。


ゲーテやニーチェといった哲学者が好きだった。


晴れた日の空を見ると

自分の心とのコントラストに落ち込み、

曇りや雨の日の空を見ては

自分の心と似た色合いに落ち込んだ。


悪循環に陥っていた。


そのまま、取りあえず地元の公立大学の看護学部を受験。

理由は、1.母が看護師だったから

    2.近かったから

地方の公立大学の看護学部2年目後期を休学し、

ちょっと向かいの学科へと、センターを受け直して

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