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15の春を泣かせるな

Image by Olia Gozha

スクールカーストが奪ったのだった希望を

1992年。中学三年生の私は苦悩していた。

学校には友達がいない。席近くのクラスメイトの話を盗み聞きしながら時間をつぶす。

クラスには明らかに序列があった。今でいうスクールカーストだ。

世界史、日本史でもカーストの底辺らしき人たちが存在した。人間というのは、絶対的底辺を作ることで、人のストレスや不満を紛らわすということをやってきた。そういうことを知り、自分の中学校生活を完全に諦めた。

皮肉にも受験勉強が私のに学校生活の希望を奪ったのだった。

確かにこんなふうに人間関係では苦悩をしていた。でも、もっと苦悩していたことがあった。

それは、中学生活後の進路だった。


パラダイムシフトを目指して

私は、中学生活の希望は完全に捨てていた。しかし、その希望を捨ててもなお、なぜ学校には毎日通ったのか。

それは、高校生活に希望を持ったからである。地元の中学校を脱出しさえすれば、希望が待っている。そうすがりついていたのだ。

つまり、少し遠いところにある進学校に進むということ。

「こんなとこ出ていって、パラダイスに行くのだ。頭のいい人たちは人をいじめる余裕なんてないだろう」

今考えるとものすごく楽観的な観測だ。でも、実際に必死で受験勉強をすると、人間関係について心を患う余裕が私にはなくなる。






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