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恋愛の果て…日本の果てに

Image by Olia Gozha

年を取るのが嫌だったが、もう49歳になってしまった。

本州の田舎で生まれ、高校時代から恋愛に憧れて、恋愛をずっと優先して生きてきた。

最初に男女の関係を意識した女性は高校2年の時に付き合った彼女だった。

一つ年下の高校1年生の彼女は、高校の部活で出会った。

私は剣道部と新聞部に掛け持ちで入部していたが、彼女は新聞部にいた。

初めて出会った時は彼女には同じ新聞部の3年の先輩と付き合っていた。

どういうキッカケで私と仲良くなったかは覚えてないが、家も同じ方向だったので一緒に帰ったり

してるうちに喫茶店に行ったり、朝、待ち合わせて登校したり…。

でも、先輩の彼女だった事もあり、あまり進展はなかった。

彼女が先輩の家に遊びに行くって言ってたのを聞いて辛かったのを覚えている。

その先輩が卒業する時期に、彼女から先輩と別れて私とお付き合いしたいと告白された。

その頃になると、私は結婚式場でアルバイトを始めていて、彼女以外にもアルバイト先などで

いろいろな女性と接する機会も増えてきて、その彼女に固執する事もなくなっていた。

彼女の家に行って、両親からあまりいい顔もされなかったり、その子の勝気な性格から

他の女の子に敵も多かったので学校では距離を置くようにしていた。

今、思い出すと隠れてお付き合いしていた感じで最初の彼女にしては良いお付き合いではなかった

と…。

決定的に嫌になったのはアルバイトが終わり、帰ろうとしていたら待ち伏せされていた。

他のアルバイトスタッフに見られたのが本当に嫌だった。

最初の恋愛は恋愛に憧れていたのかもしれない。

この子から、10年以上経って一度連絡が来て家に泊まっていった。

エッチなし(笑)ね…って言われたけど、そんな気にならないぐらい太っていた。

もう、連絡もないし、一生会う事もないだろう。


大学は地元の大学に行った。

車の免許も取り、車も買った。

しかし大学は1日行っただけで、後はアルバイトに明け暮れていた。

朝は弁当屋で弁当の配達、午後は結婚式場のアルバイト、夜はホテルのフロント。

よく働いた。


弁当屋の配達先にスーパーマーケットがあり、そこで働いている同じ年の女の子が

気になっていた。

弁当屋のアルバイトの先輩が、今度、遊びに行こうって口説いてみると言う言葉を

聞いて、先に言わないと…と思ってしまい、その日のアルバイト終わりにスーパーに

言って、今晩、ご飯行きませんか?って声をかけた。

意外にもすんなりOKで食事に行った。

ご飯に行って、帰りに告白した。

返事はやはり意外にもOK。その日は外泊した。

夜のアルバイトは同級生に無理を言って代わってもらった。

殆ど話したこともない相手とお付き合いを始めるのは少々無理があると悟ったのは

この数ヶ月後だった。

あまりにも自分の想いと彼女の想いには差がある事が、しだいに距離を開いていった。

彼女とはあまり会わなくなっていた…。


結婚式場のアルバイトに来ていた女の子と休みの日に何人かで遊びに行った。

その女の子の友達で保母さんに一目ぼれしてしまった。

結構、強烈なアタックで何回か二人でドライブに行った。

3回目のドライブで告白したら返事が返って来なかった。


帰り際に次の約束をしたが、次の約束の時間には彼女は現れなかった。

携帯電話もない時代で、家に電話するがお母さんが電話に出て、まだ帰ってないよと言う。

家を見に行ったがちゃんと車が止まっていた。

後からその彼女の友人に聞いた話では、その時に、まだ前の彼女とちゃんと別れてなかった事が、

恋愛対象として見れなかったらしい。

ただ、その事をきちんと私に言えない気が弱い性格なので、もう会わないという選択肢になったと。

私は人生初のヘネシー一気飲みを体験した。

ちゃんと好きと言う感情になったのはこの彼女が初めてだった。



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