仕事から帰ってお風呂から上がり、部屋でゆっくりしてる時に起こった事件だった。
23時をまわり、静まり返る部屋で一人、スケジュール帳を開いて予定を立てていた。
シャーーーーーーーー
かすかに聞こえる水の音。
ん?蛇口ひねり忘れたかな?
そう思って、お風呂場へ。
あれ?大丈夫。
シャーーーーーーーー
まだ聞こえる。
トイレのドアを開けてみた。
すると、、、トイレの水が、ずっと流れてる!
わたし「おおおおおお!!」
なんでやなんでやと思って、ちょっとした出来心でタンクを開いてみた。
ジャーーーーーー!!!!!
溢れ出した!
次から次へと水が溢れ出した。
勢いが止まらない。
てんぱる。
どんどん溢れ出し、トイレの床があっという間に水浸し。
泣きそうになりながら警察に電話するか管理会社に電話するか迷い、管理会社の夜間のコールセンターがエレベーターに貼ってあったのを思い出し部屋を駆け出した。
張り紙を見て、はやる気持ちを抑えて管理会社にコール。
プップップップ、プププ、プププ
・
・
・
「はい、◯◯管理会社です」
出た!
泣きそうになりながら、トイレの水が溢れ出てる状況を説明。
わたし「水が、水が、止まらないんです!トイレがトイレが、水浸しに!どうしたら、どうしたらいいですか?201号室ヤマモトです!」
ただならぬ状況を察して、コールセンターの女性もてんぱる
コールセンターのお姉さん「ヤマモトさま、ヤマモトさま、蛇口を、タンクから出てる蛇口をひねってくだざい!」
ひねる。
ジャーーー!!!!!!!!!!!
水の勢いが増した。
わたし「水が、水が、、もっと出てきました!」
コールセンターのお姉さん「ヤマモトさま!逆です、逆に!」
逆?!
ひねる。
シュシュシュッ
シャーーー…シュー………シュッ。。。
ピタ
止まった!
わたし「水が!止まりました!!!」
コールセンターのお姉さん「良かったですヤマモトさま!トイレの床のみが水浸しなのですね?部屋は大丈夫ですか?」
わたし「はい大丈夫です!本当に本当にありがとうございます!!」
たった10分くらいの出来事だったけど、ここ数年でも一番ビッグでスリリングな出来事だった。コールセンターのお姉さんがこの世で一番頼れる人だと思った。
このまま水が部屋に溢れ出し、夜中だから管理会社にもつながらず、マンション全体が水浸しになる所まで予想して、マンションの住民から避難される様子を走馬灯の様に想像してしまった。
本当に止まって良かった。