【VO,1 序章】
『もっと簡単に、ぱぱっと3分位で
美しく着れる着物があったら、いいのになぁ・・・。
そうしたら、
もっと着物を着る機会が増えるのに。』
それは、
着付けを習ったのに
なかなか上手く着れず、
結局 挫折した私の 切なる願いともいうべき、つぶやきから始まりました。
私は、今から10年前に
茶道を習い始め、
そこから着物にも興味を持ち、
どんどん日本の文化に魅了されていきました。
着物を着ると
普段は、チャキチャキ大股歩きの私でも
自然と 歩く歩幅が小さくなったり、
手を上げたりするときは、
袖に手を添えてみたり、
自然と
女性らしい振る舞いになっていることに
驚きがありました。
動きも ゆるやかになるせいか
心や気持ちまで
おおらかに ゆとりを感じたりします。
着物って、何か特別な知識を知らなくても
日本人であれば、纏うだけで、
ご先祖様たちが大切にしてきた
和の心を 思い出したり
目覚めたり出来るのかもしれない・・・
そんなふうに、
感覚的に感じたのを今でもよく覚えています。
もっと、日常生活で着物を楽しみたい。
けれど、
現実の私は 着付けを習ったのに なかなか上手く着ることが出来なかったり、
たまに着ようと試みても、
忘れてしまって思うようにいかず、
時間がかかり過ぎて、
途中で嫌になったりして、
せっかく揃えた着物も タンスの肥やしになっていました。
でも、着物は着たい!
『もっと簡単に、ぱぱっと3分位で
美しく着れる着物があったら、
いいのになぁ・・・。
そうしたら、
もっと着物を着る機会が増えるのに。
そうゆうものを 作ってくれませんか?』
なんのきなしに 話をしたのがきっかけで
和装のプロであるMさんが 思いがけず
『出来るかどうかわからないけど、ちょっと作ってみようか?』
と、乗り気になってくれたのです。
そこから、
着物の知識や、ルールについては
まるで 素人な私と、
和裁のプロのMさんとのやりとりが始まりました。
これが始まりで、2014年の11月のことです。
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@@@VO,2
【 なかなか思うようにならない。。。試行錯誤の日々】
2014年の11月に 和裁のMさんと やりましょう!という話になってから、
まず、生地を選ぶ段階で、コレ!!と思うものと出会えず、
生地屋さんに見に行っても、
どんな生地を 何メートルくらい用意したらよいかも さっぱりわからず、
店先で 何度もMさんとメールのやりとりしながら、
やっと 生地を購入してMさんにお渡しできたのが4ヶ月後の3月でした。
ちなみに、普段 ジーンズやTシャツを着るような感覚のカジュアルに着れる着物を作りたかったので、
呉服屋さんで反物を購入するのではなく、初めての試作品用に選んだのはお洋服の生地屋さんで1mたしか680円の生地を4メートル分 2937円位でで購入してきました。
着物に無知な私は、
『ここは、こんなふうにしたら簡単かと思うんですけど。。。。』
『長襦袢を着なくても、着てる風に見せたいので、こんなふうにしたいんですけど、それにはこうしたら良いと思うのですがどうでしょうか?』
『ここは 取り外しが出来たら、違う着物と合わせたりも出来るし、節約にもなるから、
こんなふうにしたらどうですか?』
私は、アイデアはあるけど、それを形にする技術がなく、
Mさんは技術はあるけど、アイデアや、面白い発想が浮かばないとのことでした。
そんな2人が 必然的に?!出逢い、
お互いの得意なことを持ち寄って一つのことに取り組むことは
とてもワクワク楽しい時間となっていました。
試作品 第一号が2015年の4月に出来上がり、それを着たときは、
欲しいと描いていたものにやっと出会えた喜びでいっぱいでした!
第一号の時点で かなりレベルが高いと思いましたが、丸一日着てみると、改善点が見えてきて、
『もっと美しくできないだろうか? もっと簡単に着やすく出来ないか? もっと時間を短縮できないだろうか?着心地をもっとよくできないだろうか?』
せっかくなら、自分が本当に納得行くものを作ってみたかったので、妥協せず、それにはどうしたらいいか、Mさんと相談しながらアイデアを出して、
それをMさんが形にして、私がそれを着て 実際にお出掛けしてみて、感想とアイデアを伝え、また試作して、、、というのを何度も繰り返しました。
Mさんは、いつも 私の素人ゆえのハチャメチャな発想や、アイデア、無謀なお願いにも
一度も『無理』と言わず、
『そうね~、出来るかどうかわかないkど、やってみますね』と、
必ず 一旦 受け止めてくださったので、私はのびのびと 創作でき、とても感謝しています。
そして、Mさんがすごいのは 次に会うときに必ず チャレンジして解決策を見つけたり、プロならではのアイデアを加えて改善したものを持ってきてくださり、私は 毎回 感動と、新たなものを生み出す喜びで 楽しくて仕方ないという感じでした。
このあたりから、毎回バージョンアップする【3分着物】を着て、
しょっちゅうお出掛けするようになり、
会ったお友達に、「3分で簡単に着れるなら着てみたい!私も作って欲しいな」と毎回 言われるようになり、
着物を求めてる人って こんなにいるんだ!
でも、着付けが出来なかったり、敷居が高かったりで、みんな諦めているんだなぁ。。。と、自分と同じような人が沢山いるこを知り、私自身が納得できるモノが出来たら、自分の周りや、お友達で欲しい人にも 作ってあげれるようにしようかな。。。という想いが出てきました。
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VO,3
【特許?!
3分で着れると思っていたら、、、!! 】
私と、Mさんで
いつしか【3分着物】と名付けて呼んでいたのですが、
ふと 『本当に3分で着れるのかな?』と、不安がよぎり、
タイムを計ってみたんです。
そしたら、ナント!!!
《一分半》で 着れちゃったんです!!
私も、和裁のプロフェッショナルMさんも、
えぇ~っっ!!って、顔を見合わせて
目をまん丸くして言葉を失いました。
帯もつけて、90秒・・・デスヨ!
そして、この瞬間
私の中で カチっと音を立てて、スイッチが入ってしまいました。
『Mさん、、、ここまできたら、一分で着れる着物を目指しませんか?』
すると、
不思議なものです。
今まで3分で着れるだけでも 感動していたのに、
《一分で着れるようにするためには、どこをどうしたら可能か?》
と、フォーカスが変わった瞬間、
頭が回転し出し、
着るときに【ある工夫】をすることと、
【ある部分をちょっとだけ縫う】ことで
よりもっと簡単に、
そして美しさのレベルも 確実に上がるであろう
アイデアをひらめくことが出来たのです!!
あのとき 興奮しすぎて、私、、、胃が痛くなったほどです@
なぜなら
沢山の笑顔が想像できたからです。
一番に 思いついたのは車椅子のお友達の顔でした。
車椅子ラグビーの練習にボランティアスタッフで行ってるんですが
現役女子大生の子がいるんですね。
一分で着れたら
体の負担や、
サポートする方の負担も軽減出来る!
成人式や結婚式や、
これから結婚してお子さんの七五三や、夏の浴衣も・・・この着物なら楽しんでもらえるかもしれない!
はじめは確かに
私自身が
もっと手軽に簡単に着物を着たいと思って
やり始めただけでした。
だけど、
なんだかもう
自分達だけの力というより
【大いなる力】が
動き出してきたかのような感じがして、
これから、私達と
この着物はどこに進んでいくのだろうか・・・と、
ワクワク楽しくやってただけのさっきまでと違って
未知なる世界へのドキドキというか、ちょっと怖ささえ感じました。
そして、その日をさかいに3分→1分に変更し、
フェイスブックでの投稿も【1分で簡単に、しかも誰でも美しく着れちゃう着物作りへの道】へとチェンジしました。
実際に、この投稿を見られた
10代の車椅子の娘さんを持つ お母様から、
『娘には着物は無理だと諦めていたけれど、1分で着れるなら、
これから迎える卒業式や成人式に、うちの子にも着物を着せてあげることが出来るかもしれない。
今度 ご相談に行ってもいいですか?』と、メッセージをいただき、
体の不自由な方や、ご高齢の方など、何かの理由で着物を諦めていた方に、
可能性の光を届けて差し上げれるかもしれない!!。。。と、熱いものがこみ上げてきました。
自分だけのものから、
必要な方達に 届くものにしよう!
それには 商品化!
だとしたら、ここまで作り上げた独自の構造を 特許出願してみよう!
。。。そんな流れで10月末に、無形財産の無料相談窓口に何度も足を運んで、やっと特許出願し、
始まりから一年後の2015年11月1日から 商品名に『おひさまの羽心衣』と名付け、発売をスタートしました。
そして、現在2017年2月18日
あれから、一分で着れる着物をお召しいただいた方の笑顔に出逢い、
ものすごい反響をいただき
笑顔から笑顔へとバトンリレーのように
ご縁に運ばれる人生を歩ませていただいています。
VO、4 確信
札幌で始まった物語でしたが、
この着物をまとった方の笑顔を見て、
私も着てみたい!!
自分も欲しい!!
という反響や、
私の地域でも試着お茶会をしてほしい!!という
うれしい依頼をいただくようになり、
去年は
東京、金沢、神奈川、静岡。。。と
いろんなところに呼んでいただきました。
そうしてるうちに
沢山の方の笑顔を目の当たりにしながら、
私の中に ある確信が芽生えてきました。
それは。。。
【 着物セラピー 】っていうものがある!!
・・・ということ。
そのときの気持ちを綴った文がこちらです。
↓
【 着物セラピー 】
私は確信している
着物には
ものすっっっごい
秘められたパワーがある!
何度も言うけど
着物セラピーっていうのが
絶対ある。
それは、
着物をまといさえすれば
日本人なら特に
見えない【何か】を
でもしっかりと【体感】で
感じるだろう
着物のパワーから
実は深くて
大きなことが変わる
繋がる
言葉では伝えられないことを
体感してほしい
VO,5 着物の奥にあるもの
女性も男性も
こんなにも みんな
着物を待っていたんだと、
どこにいっても 声を掛けられ、
そう感じました。
会った方からは、
【心が動く出逢いが出来て嬉しいです】
【何か力になれるかなと…】
とか、
おひさまの羽心衣のお話や、
誕生ストーリーを聞いてくださり、
【素晴らしい可能性にワクワクしました】
というお言葉をいただいたり、
それに、
着物お茶会をすると
いろんな方から、
ものすごい応援の声をいただき、
感無量なることばかりでした。
先日も、
「東京に来た時は、
荷物持ちをします!」
と言ってくれた方がいたり、
「お金はいらないので
何かお役に立ちたい!」
「何か出来ることがあれば
お手伝いします!」
「このお話は、
みんなに聞かせてあげたい!」
…そんな、
嬉しい熱いお声をいただいたりしました・
な、な、な
なんなんだ⁉︎(o^^o)
着物がそこまで人を魅了するパワーは!
それは、きっと
私が…ってことでも、
おひさまの羽心衣が…ってことでもなく、
【着物】ってものを…
多くの人が
実は、
潜在意識の中で
ずぅ〜〜っと前から
求めていたんじゃないかと
そう思えてならないのです。
いや、
それはもしかしたら…
着物でもなく、
着物のさらに奥の部分にある
【ヤマトのこころ】
なのかもしれない。
深く深く
みんなが求めていたものが、
着物をきっかけに
呼び醒まされていくような…
思い出していくような…そんな感覚。
これは、もう
どう考えても
私がやってるんじゃない。
みんなが、待ち望んでいたものを
たまたま⁉︎
私が使われてるだけだとしか思えない…
そんなふうに
感じるようになりました。
VO.6 「日常に溶け込むように着物を」
成人式とか
子供の入学式とか、
会社の式典とか、
茶道の野点とか、
お友達の結婚式とか、
何か特別な日の正装・・・・というだけのものではなくって、
お部屋の掃除をしたり、
子供と遊んだり、
畑仕事をしたり、
ご飯支度をしたり、
学校に行ったり、
我々のご先祖さまたちが
なんでもない毎日の生活の中で
着物をまとっていた頃のように
日本中のあちこちで
着物を 普段着にして楽しんでいる人達が
いっぱいいる世界を
私は今 ワクワクしながらイメージしています。
VO,7
【夢は、5年後のオリンピック!!】
私には夢がある!!
それは、
5年後のオリンピックまでに
日本中の人たちが
昔のように普段着として着物を着て、
衣も 、心も、整えて、
世界中からいらっしゃるお客様をお迎えすること。
昔から日本では、【衣食住】というように、衣・・・着るものがまず大切という考えがあるようで、神社などでも、儀式などのときには、それ専用のお召し物に着替えて、衣から心を整えて物事Sを行うような風習があるそうなので、
オリンピック開催のときまでに、わが国の民族衣装である着物を 日本中の人たちが纏い、素晴らしいヤマトの心を持って、世界中のゲストをお迎えできたらというのが、今の私達の夢です。
そして、
着物という民族衣装の広がりが
和の心を包み、
日本の素晴らしい伝統や 文化や 誇りを
紡いでゆく きっかけとなることを願っています。