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私の財布にはお札が入ってない

Image by Olia Gozha

私は26歳、娘が3歳の時に31歳の主人は突然死をしました。


急性大動脈解離

原因は、今の医学では不明

だそうです。

今年で16年、

普通とか当たり前な生活とは程遠い毎日です。


今日の財布の中身は、千円が1枚と僅かな小銭。

41歳の財布じゃないですね。

こんな財布が日常になったのは、二年前の娘のいじめを解決しようと行動してからです。


娘は、商業高校を選びました。

それは、資格が取れて働く為には、自活する為には役に立つと思ったから。

主人が朝仕事に行って、現場で倒れて還って来なかったから、人がいつどうなるかわからないと私が教えてきたから。

私が同じように逝ってしまえば、娘はひとりになるから。生きる術を教えておかなきゃならなかった。

そんな私の育て方から、就職に有効な学校にしたらしい。

ただ、正直簡単に入れないくらいの成績で、中学の担任には無理じゃないかと言われた。

私立はお金がかかるから、公立に行くんだ商業高校に入りたいと自分を追い詰めていた。


合格発表の日は一緒に行って欲しいと弱音をはいた。その日は、ちょっと雨が降ってて、掲示板にビニールがかかってて、近くに行かないとビニールが反射して、番号が見えなかったの。

でも、近づかない。発表の掲示板の前までも行けないくらい、緊張していた。

お母さん。見てきて。

私は気楽なもんで、スタスタと進み。

クルッと振り向くと

あるじゃん

と、そっけなく言い、握手をした。


ぱあーっと、一瞬で変わった顔を忘れられない。


入学した娘は、新しい友達も出来、部活も楽しみ、コンクールに出展する事にも意欲的。

楽しい学生生活を過ごしていた

と、思っていた。

同じクラスの男子が、嫌がらせをしているのは聞いていた

悪口をね、言うんです。

デブとか牛とか。部活の作品をけなしたりね。

でも、娘だけが標的ではないんです。他にも言われてる子がいた。自分だけじゃないから、

ガマン出来るし友達が慰めてくれるから大丈夫。ムカつくけど。

と、気にはなったから毎日の会話に気を付けてはいた。

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