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『ペ●スノート』:Page 10「修羅場」

Image by Olia Gozha


虹空(にあ)は、パニック状態のまま地面に頭を強く打ってこの世を去った不幸な5人の遺体をコストコのバッグに入れ、ヌークと死神の協力の下で多田家に運んだ。






食卓に戻ると、剣(ないと)は部屋内を彷徨いていた。ペ⚫︎スノートを使ってしまったことで彼らが家を飛び出した後どうなってしまったのかを案じていたのである。








「あ、虹空、あの5人は......」






剣は、虹空の足元にあるコストコのバッグに視線を移した。バッグには、ペ⚫︎スの大きい5人の死体が積まれていた。










「そ、その死体って。―――もしかして......」








不安げな剣に、虹空は単刀直入にぶっ刺した。








「みんな死んだよ。」








虹空の言葉に剣は顔面蒼白。












「みーーーーンな、頭を強く打っㄘまったンすぁ」










剣は膝から崩れ落ち、放心状態。










「そんな......そんな...... .....」








そして、剣はある事に気づいㄘまったゎヶ。










「......六人殺した」












「せやね。」












剣の重大げな言葉に返ってくるのは、虹空の軽薄な相槌でした。














「――――僕が......六人も......」








剣は髪を大袈裟に掻き乱す。












「――――違う。僕じゃない、違う!!!!僕が殺したんじゃない!!!!!!ペ⚫︎スノートが悪いんだ!!!!!あれのせいで死んだんだ!!!!!」










「いやペ⚫︎スノートは人を殺す道具じゃないゾ。」








ヌークの冷静なツッコミ。












「じゃあ死神が悪いんだ!!!!!!そうだ!!!!死神さえ居なければこんなに人が死なずに済んだんだ!!!!お前が命を奪ったんだ!!!!」














「いや、オレあのノートねえと命奪えねえし......勝手にオレがやったことにされるのは納得いかねエぞ」












死神もここばかりは冷たく言い放った。ちなみに死神の言うノートは、ペ⚫︎スノートのことではない。例のあのノートだ。そう。あのノートだ。......なぜ名前を出さないかって?............いやいやお前察しろよ。わかるだろ。ここまできたらさ。てか、何となくでさ。.......あ、どうでもいいけど、あのノートは......まあいいや。先進むね。












「じゃあ誰が......じゃあ誰が......!!!!」












剣は床に頭を何度も打ちつける












「俺のせいじゃない!!!!俺のせいじゃない!!!!俺のせいじゃない!!!!俺のせいじゃない!!!!」










「何の意味もない!!!!何の意味もない!!!!何の意味もない!!!!」












虹空も、剣と同じように頭を何度も打ちつける。ちなみにこれは小島よ●おがかつて数年前に放映されたお笑い番組『爆笑レッドカーペット』において、"おっぱっぴーネタ"から脱却すべく披露されたネタの1つを虹空なりにリメイクしているものだ。ちなみに本家は軍隊の行進みたいなのを真似ながら例のセリフを繰り返している。真似をしたい方は、本家の方を真似することをお勧め致します。だって、ねぇ、こっちは頭を床に打ち付けてンだぜ?何度も何度もさ。頭狂うっての。ちなみに虹空の方を真似てしまったことにより生じた事故、それに伴う怪我、障害、死亡については当方は一切責任は取りません。ね、私言いましたからね。責任、とらないですからね。……あ、本家の方を真似て怪我したーってのも責任負いませんからね?










……よし話に戻ろう。












「そうだ。ペ●スノートに僕の名前を吹き込めばいいんだ。そうだそうしよう。もうこんな所にいたくないし生きてく自信もない。自らペ●スでっかくするスタイル」










「いやだからペ●スノートは人を殺す道具なんかじゃないゾ。」










ヌークの指摘を無視し、剣はペ●スノートを手にしようとした。




その時だった。












「ふぅ……ってアレ、もしかして誰かいる感じ?」










扉があいた音と同時に、剣・虹空ともに聞き覚えのある声……これはマズい!剣の母:多田 千津代(たた ちつよ)が帰ってきてしまったッ!






剣は慌てふためいた。だが、剣にはこの状況を誤魔化すための術が無かった。妹の娘撫は死んだしペ●スの大きい遺体が5つも袋に詰め込まれているという状況をどう説明すればよいのか。








「ど、どうにかして!!どうにかしてよドラえもん!!!!ドラえもんなら助けてくれるでしょ?!」








剣は、死神にしがみついてひたすら「ドラえもん助けて」と叫んでいた。―――俺はドラえもんなんかではないのに……。死神は、複雑な思いを胸に抱いたのだった。












「あら、剣に虹空くんも。……って、何それ……」








母:千津代が例のあの死体詰めバッグを見てしまったよ。はははは。どうしようもなんね。








剣はただ、沈黙するしかなかった。頭の中で混乱と動揺、悲愴と絶望が入りに混ざり尽くされた結果、剣の取った選択肢は「沈黙」だった。……いや、「沈黙」という選択肢一つだけしか無かったのだ。






「こ、これには実はヮヶがぁりましテぃ……」






虹空もついに擁護しだす始末。さぁどうなるどうなる。










と、このただでさえも緊張感の塊でしかない修羅場に辛口スパイスが投入ッ!












「お邪魔します……ってアレ。え。え?」










剣も虹空もヌークも死神も見覚えのない男の顔が!!!!……あ、ごめん。死神とヌークは知らなくて同然やったわ。訂正。剣も虹空も知らない男が登場ッ!!!!








そう、この男は……設定集を見てもらえば分かると思うのですが(恐らくページを遡るなり探せば見つかると思います)、この男、千津代のパート先での同僚であり……不倫関係にある人物なのだ。








さあ困った困った。修羅場が修羅場を呼び起こす、まさにクレイズィ~サディスティック・ヒステリクリぃ~ブレイクShow!さあ剣たちはどうなる!?



















それは気が向いたら書くッ!!!!!!!!!!

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