日経アソシエ キャリアアップ塾(藤田晋社長)
『厄介なのは、出世欲や嫉妬心から部下を意図的に蹴落とす
悪質なケースよりも”無自覚”で部下を潰している上司』
http://www.nikkeibp.co.jp/article/associe/20140307/386908/
痛感したのは、コミットメント力が強いと自負している場合、
実は全体が見えなくなってしまうと指摘されている点だ。
目標達成に向けて、部下に発破をかけているつもりが、
独りよがりの行動になってしまい、部下の心にやる気を起こさせる
着火剤になっていないのだろう。
自分だけが勝手に燃え上がって、燃え尽きて、灰になってしまうのだ。
ここ数年の自分自身を見ているようで、後悔するばかりだ。
部下の成果が上がらないことに対しては、
俺は営業、業務、資格取得など、
全てにおいて努力して結果を出しているのに、
なぜできないのかと問い質す。
問題解決を一緒に考え、
目標達成に向けてフォローしなければならない立場なのに、
部下をこき下ろして、優越感に浸っていたように見えていたのかもしれない。
なぜ、そのような態度を取っていたのかを振り返ると、
言い訳にしかならないが、
上司として能力、実績、知識、全ての面で
圧倒的に上回っていなければならないと
気負っていたのかもしれない。
しかし、思い通りに進められず、部下ができないことに腹を立て、
なぜこんなこともできないんだという気持ちが出てしまっていた。
単に人として未熟だったのだ。
また、上司だから目標とされる人物になるように
自ら理想像を描いて実行している場合は、
周囲とのずれを感じても自分の指針を信じ込んでしまい、
大体が利己主義に陥ってしまう傾向が強いと感じた。
自然と周囲が認めてくれる存在になるには、
日々刻々と変化する時代の流れを察知して魅力的な事業を生み出したり、
仕事を通じてお互いが切磋琢磨できる環境、仕組みを構築することだ。
ある日の会議を思い出した。
毎日のように成果を要求して問い詰めていく僕の言動に異を唱える意見があった。
言い難いことを伝えてくれたのは感謝したが、
成果を出せない言い訳ではないかと感じてしまっていた。
そのため、今後はどのように進めていくべきなのか、建設的な話はできなかった。
まずは、成果を出すことを優先すべきという自分の考え方ばかりが先行してしまっていたのだ。
成果を優先することは当然のことであるが、
上司として最低限フォローアップできていたのか、見直す部分が必要であった。
成果が出なければ、勉強が足りない、本気でやっているのか、
などと相手に起因する問題点ばかりに目をつけて
強引に引っ張り上げようとしていたのだ。
考えさせながら、目標達成に向けて背中を押して上げることができていなかった。
そんな紆余曲折がありながらも、今も継続して働いてくれる仲間がいる。
心から感謝しつつ、さらに入社してくれた新卒にも二度と同じような過ちを起こさないように、
聞く姿勢を大切にし耳を傾けているつもりだ。
そして、すべてにおいて自分だけがファシリテーターになるのではなく、
新卒メンバーと近い年齢のスタッフから間接的に伝えてもらうなど、
教えることで教える側も育つような環境作りにも努めている。
また、なぜこの事業をやっているのかを皆で考えながら、
目標設定についても納得感を持って仕事に取り組んでいけるように、
確認し合う時間、面談を増やしていくことにしている。
これまで、自分の下で働いてきたメンバーには申し訳ない気持ちでいっぱいであるが、
一緒に過ごした時間を無駄にしないように、
「児玉さん、変わりましたね。」
と声をかけてもらえる日を目指して努力するしかない。