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15/12/17

妊娠8ヶ月の妊婦が東京に一人旅して、見知らぬ外国人と朝の4時から築地へ寿司を食べに行ったお話。1話

Image by Olia Gozha

『妊婦ってまじで暇だなあ・・・』





これが妊婦になって5ヶ月くらい時間が経った、

私の心の声だった。


妊娠をきっかけに、

前よりもずっと家にこもることが多くなった。


あと、里帰り出産をするために

東京から沖縄に引っ越したことも大きい。


沖縄は地元だから

家族にも会えるし

会おうと思えば友達にも会える。


でも、皆平日は仕事だし

昔みたいにそんなに頻繁に会うわけでもない。


私は正直暇を持て余していた。




妊娠して引っ越すまで住んでいた東京では

パーティーや

知らない人同士の気軽な飲み会など、



会いたいと思った人にすぐ会える環境があるし

まだ仕事も続けていたからそれなりに忙しかった。


もし一人だとしても

誰かに会わない日だって


街に繰り出せば


渋谷、新宿でショッピングしていたら

丸一日くらいはすぐに時間が経ってしまうから

それだけで時間が潰せてしまうし


新しいカフェやお店を開拓したって

行っても行き尽くせないくらいの数がある。




なので心から

「ほんとに暇すぎる・・・」と思うことは

少なかったように思う。


東京に住んでいたら分からない
東京のありがたさ。





前は東京に住んでいて

「忙しすぎるし、いつもゴミゴミしている、

せわしない東京が嫌い」

「もっとスローペースで生活してもいいかも」

と思っていた。


でも、思い返してみれば


【場所】

・行きたいところにすぐ行ける

・日本初上陸のものにすぐ行けるから話題がつきない

(たとえば最近だと表参道のSHAKE SHACKとか、

ICE MONSTERとか、食べ物系もだし、

新しいものすべて)


【人】

・周りが頑張っているから自分も頑張ろうと思える環境

・変わっていることが当たり前な環境。むしろそれが個性

・普通に生活していても、色々な人に出会えるから刺激的


沖縄に引っ越して

本当に暇になった私はそのとき

本当の東京のよさに初めて気づいたのだった。笑



今更気付くのも遅いよな〜と思いながら


人って失ってから気づく生き物よねって

妙に自分を落ち着かせたりもした。


でも日が経つごとに

facebookを開くとそこには友人のニュースフィードが

次々と現れたり


クリスマスシーズンの

東京のキラキラしたイルミネーションや


日々の出来事が更新されていき


過去の楽しかった出来事や

思い出が思い出されて、


沖縄に引っ越してから

やがて2ヶ月たとうとしているとき


『東京にいきたいな』

「東京の空気をまた感じたいな」

「友達に会いたいな」


って気持ちが高まっていった。




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