2012年2月初旬の明け方だっただろうか・・
ふと目が覚めた・・次の瞬間、ものすごい頭痛が襲った(痛みの程度はわからない)
そして嘔吐のためトイレへ・・・
その後、映像での記憶はない。音や人の声だけで自分の身に起こったことがわかった。
目を覚ました時、両親と祖母の妹がいた。
どんな話をしたのか・・おぼえていないけれど
「両親より、先に死ぬわけにいかない!」
と思ったことを覚えていた。
そして、どのくらい時間がたったのかわからないが、左半身が全く動かないことに気が付いた。
その時、どんな気持ちを感じたかは記憶がないが、気が付くと動く右手で、左手をさすっていた。
ICUでは、目がさめると痛みを感じ、眠ると摩訶不思議な夢を見ていた。
痛みのあまり、治療中に「いままでありがとうございます。」と述べながら、
薄れゆく記憶の中、苦しい中で柔らかい光に包まれる・・・
「このまま・・どうかそっとしてほしい」そう感じて「快」を感じていた。
すると、「何ゆうてんの?あかんで!まだ!」「がんばるんやで!」とゆすり起こされ、
またもや苦痛の中に戻る・・・・そんな時を過ごしていた気がする。
そうこうしながらも・・一人の時間は、とにかく左半身をさすったり
右手で左手を持ちあげてみたり、とにかく動かしていたことは記憶にある。
術後数日目、テーブルあるジュースを右手で左手を支え、取れた時の嬉しさは覚えている。
同じことを足でもしていた。左足で右足に触れるそれをよくしていた。
その次にしていたのが、動くところをかるくゆすることであった。
少しでもいいから、動くところを動かすことを自分で日課にしていた。
いつかはおぼえていないが、ICUを出るときにはわずかだが両足歩行ができた。
頭を手術しているためか、ちょっと体を動かすだけでも頭が動くと嘔吐する。
体をゆっくり揺らしたり、ゆったり刺激を加えることを続けていた。
赤ちゃんが、ゆっくり立ち上がるように、私の体は復活した。
術後1か月、問題なく歩行ができるようになり、2か月後には仕事へ。
あの日から4年間、本当はすべて元に戻ったわけではない。
発症数か月前よりあった左半身の異変・・そう簡単に戻るわけがない。
いえ・・元に戻ることはもうないかもしれない・・それでいい。ここから、再度始めたらいい。
常にやってくる頭痛、目まいとの付き合いも4年。