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15/11/11

ほぼニート女がゾウに乗りたくてタイに1週間ひとり旅した話。 ~水かけ祭りと、ニセ韓国人と、ときどきマフィア~ 【その6:狂気な祭】

Image by Olia Gozha

世界よ、これが「大人の水遊び」だ!


私がタイに滞在していたのは4月13日ー20日の1週間。

その期間はタイの旧正月で「ソンクラーン」という水かけ祭りが開催されていた。

水を人に向けてぶちまけて踊り狂い、

街中水浸しにして新年をお祝いする祭りだ。


下調べもせずに気持ちだけでタイに来てしまったが、

まさか祝日で祭りだとは思っていなかった。


カオサンへ向かうタクシーで街に人がいなかったのは、

旧正月で休業中の店が多いからだった。


この祭りのときは何やっても許される無礼講ルールらしい。

女子供だろうが屋台の仕込中だろうが、運転中のバス車内だろうが容赦ない。

バッシャバッシャと水の塊が空を飛んでいた。


私もタクシーから降りた無防備なところを狙われた。


バカでかいバケツを抱えて走ってきたタイ人に

頭の上から大量の水を掛けられた。


カオサンに到着してすぐだったので、電子機器も持っていた。

しかしそんなこと関係ない。だってこれが水かけ祭りだから。


おかげさまでウォークマンが瀕死状態になり、

デジカメが静かに息を引き取った。


水かけエリアは大体決まっていて、露店では水鉄砲などのおもちゃも売っていた。

特に人が多い場所は大音量の音楽が鳴り響いてまるでクラブのようだった。


全身びしょ濡れで踊るタイ人ギャルや水着を着て戦闘モードの欧米人、

それを見る人たちなどで道は人で溢れかえっていた。


さらに白っぽい粘土を水で溶かしてペースト状にしたものを顔に塗られる。

これも幸運のお祈りのようなものらしい。


通りすがりの人に水を掛けられ、顔に泥に塗られを繰り返す。

暑いので水かけエリアから抜け出すと洋服は乾いていた。

水で濡らされ、日差しで乾くも繰り返した。


厄介なのは顔に塗られる泥だった。

日差しで乾いて白っぽく残ってしまうのだ。

私の顔を見たアメリカ人が


アメリカ人「OH!コワい顔!」


と言っていたので宿に戻って見てみたら

呪怨のとしおくんのような真っ白な顔になっていた。



日が沈む前に水かけは終わり、大音量の音楽だけが残った。

それが各地で何日か続くのだ。


久しぶりに大はしゃぎで楽しむ大人を見れた気がした。

また行きたい。水鉄砲も持って。

今度は電子機器はジップロックに入れよう。


デジカメの恨み晴らしてやるさかいに!!(怨念)




つづく!!(今日も元気に営業中)

まだゾウに会えないのか!!


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