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なんで生まれてきたのだろう
なんでこんなに苦しいのだろう
幸せな筈なのに…
母は父の酒乱と暴力から逃げるように小さい私を抱え九州の各地を転々とした。
6歳の頃、家に知らないおじさんが来て母が鬼のような顔をしていた。
私は何もわからず知らないおじさんに抱っこされていた。
今思えばあれは父だったのだと思う。
それからすぐ違う場所へと引っ越した。
それまで通っていた幼稚園の友だちとは離れ小さな保育所に入った。
友だちもできた。楽しい日々を送っていたと思う。
でも、小学校は保育所と違う区域にあってまた知らない場所へとうつった。
小学校もそれなりに楽しかった。勉強もできた。
でも看護師をしながら一人で私を育てていた母は週に1回程夜勤の時は知り合いの家に預けられたり、家で一人で留守番をしていたりした。
家で一人で留守番をしていたある日夜中にグラグラっと地震がきた。それはそれはなんとも言えない怖さだった。
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