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世界のパスポートは平等ではない。

Image by Olia Gozha

海外に行こう。と思えばパスポートと航空券さえとれば、ほとんどの国に行けるし住める。それが普通だと思っていた。

3年前たまたま旅行で訪れたインドネシアのバリ島の人々や文化に興味を持って、旅行から戻ってきてからも、また行ってみたいな•••。とぼんやり考えながら日々を過ごしていた。

現地の人の考え方とか生活感に日本には無い魅力が合って惹き付けられたのだと思う。


そして、半年間考えて勤めていた会社を、周りの反対を押し切って辞めて、移住する事にした。

「考え続けていても行動しなければ解決しないし、住んでみて居心地が悪いのであれば帰ってくれば良い。」という風に考えた。

調べてみると、長期滞在するにはビザが必要で、日本にあるインドネシアの大使館に行けば、長期滞在が出来るビザを発行してもらえる。審査はあるが、よほど変な経歴が無い限り拒否される事は無いといった感じだった。インドネシアで働いて給与を貰う場合は、手続きに時間がかかるようだが、単純に長期滞在をするだけれあれば、最大半年滞在出来るビザが発行される。


大使館に行って、指示通り書類を書いたら長期滞在が出来るビザを発行してもらえた。


半年以上滞在したい場合は、シンガポールに行くか日本に戻って大使館で再手続きをし、また入国すれば最大で6ヶ月また滞在する事が出来る。要するに住もうと思えば長期で住める状態。


写真提供: http://ajconsultants.net

長期滞在しているうちに現地のインドネシアの人と仲良くなって、軽いノリで「今度、日本に遊びにきてよ!」って誘ってみたら、「インドネシアの人は日本人のように、パスポートと航空券を買えば、行けるって訳じゃないんだよ。」と返答された。詳しく聞いてみると、長期滞在ではなく、ほんの数日、観光で訪れるだけでもインドネシアの日本大使館に申請が必要ならしい。

「銀行預金がいくらあるか、何のために行くのか。向こうでどんな過ごし方をするのか。」と言った質問をされる。そしてインドネシアの人が日本に行くためには、日本人の保証人も必要。万が一に備えて保証金として日本円で10万円以上の預金が必要。といった条件にクリアできないと数日の旅行でも日本に行く事すらできないと言うのである。その現実を聞いた時にショックを受けた。

日本人がインドネシアに入国するのと条件が、あまりにも違いすぎると感じた。そして同じ人間なのに

なんで、生まれた地によって勝手に条件が付けられてしまう。

そして、それは日本だけではなくて、その他の国に行くのにも同様の審査があると言われた。インドネシアの人がアメリカに行くのは、もっと大変らしい。現地に信頼関係のある仲の良い友人が居ないと保証人にもなってくれないだろうし、色々な書類を事前に提出が必要のようだ。


その話を聞いて、詳しく調べてみると「世界のパスポートは平等ではない。」という事実を知った。

以下の図によると、黒に近づくほど、その国のパスポートの力が強い。つまりパスポートさえ持っていれば簡単に外国に入国できる国。逆に、白に近づく程、入国審査が厳しい国。ということが分かった。


写真提供:GOOD How Powerful is Your Passport? by Ricky Linn

参考:http://www.huffingtonpost.jp/triport/passport_b_6797632.html


これらの基準は、先進国が勝手に作っているのだろうが、日本のパスポートは、ビザなし、あるいは到着ビザで170カ国に入国できる。パスポート=入国を保証するための物 だと今まで思っていたがが、国によっては パスポートを持っているだけでは 入国出来ないという事実を知った。


2015年より観光立国を目指している日本はインドネシアからの入国緩和で、事前に大使館でビザを取得申請したり日本人保証人を付けなくても入国出来るようになったそう。なので、今年からはインドネシアの友人も、日本に訪れる事ができる。

治安維持などの関係でこのように規制しているのだろうが、個人的には、こういった国によって条件が異なるという事は無くなって欲しいなと思う。せっかく努力しても、規制によってチャンスを拒んでしまっている気がした。


日本が改めて恵まれている国という事が実感した。

自由に世界を行き来する権利が与えられている日本人はこの恩恵をもっと活用して世界を見たら良いと

思った。





「」




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