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15/4/21

社会不安障害の引きこもり、自殺未遂の私が大学を卒業し、ブラック企業に就職して営業で仕事していた話。そして精神科治療の問題点について4 高校編③

Image by Olia Gozha

社会不安障害(SAD)と闘病中の男です。

病気について、発症、今までの経緯に関しては、ストーリー1を読んでいただけるとご理解できると思います。

http://storys.jp/story/15553?to=story&referral=profile&context=author_other

予想外のクラス替え 新たな症状の発生 スクールカースト いじめ 

高校2年生になりました。私の通っていた高校は2年、3年の2年間が一緒のクラスになるので、2年時のクラス替えが重要になります。

同じクラスメートの名前の一覧表を見て愕然としました。

ストーリー2で書いた。元彼女のAちゃんの名前があったのです。そして1年生のクラスメートの男子の名前はなく、知り合いが全くいない状況だったのです。

中学時代のように孤立してしまうのではないかと不安に思いました。

今度のクラスメートはどんな子がいるのだろう。

私は、注意深く1週間ほどクラスの様子を観察することにしました。

1年生の時のクラスとは違い、自己主張の強い子が数人いました。

彼らはグループとなり、1ヶ月もするとスクールカーストのあるクラスになっていました。

いじめが始まりました。クラスで自己主張の強い子が集まったグループが、地味でおとなしそうな男子をからかうような言動をとるようになりました。彼らはゲームのようにそれを楽しんでいました。そしてそのターゲットは、次々と変わりました。

「あいつのこと無視しようぜ。」そう言って次は、別の男子が無視されるようになりました。私は自分が巻き込まれないように、彼らには関わらないようにしていました。

自分が新たなターゲットにされないことだけをただ願っていました。


そんなクラスで過ごしていたある日のことです。

新たな症状がでました。教科書を音読する際の声のふるえや緊張。皆の前での発言の声の震えなどです。現代文と英語の授業が特に苦痛でした。音読があるからです。

社会不安障害(SAD)は発症の年齢は様々ですが、学生時代に発症する場合の典型的な症状です。社会人で発症する場合は、会議などでの発言の緊張、震え、プレゼンや上司に報告する。電話対応が怖くなるなどの症状が典型的です。

クラスメートから、「なんでそんなに声震えて緊張しているの」と言われました。

私はこの症状は、性格の問題で病気だとは思っていませんでした。

もし同じようなことで悩んでいる学生がいたら、あがり症や性格の問題だと思わず。社会不安障害の可能性があるので早めに医療機関を受診してみてください。放置しておくと悪化してしまう可能性があります。その際にはネット等でよく調べてみて下さい。メンタルクリニックはたくさんあります。社会不安障害(SAD)の知識があまりない医師もいます。

一人で悩まずに、できればご家族と一緒に受診されることおすすめします。


そして2学期の時です。クラスメートの男子に「中学不登校だったのと?」聞かれました。驚きました。どこからそんな情報がと思いました。精神疾患で行けなかったなどと言えば、ますます偏見を持たれます。

「病気で療養していたんだよ。」とだけ言いました。

これはわたしの推測ですが、唯一1人だけ同じ中学校だった同級生の女子が吹聴していたのだと思います。

なぜかというと、廊下で彼女のグループが私を見ながらコソコソと喋っていたからです。

当時は不登校に関してとても偏見がありました。


また、昼休みが苦痛でした。そんなクラスだったので中の良い友人もできず。弁当を一人で食べていました。周りで一人で弁当を食べている子は、ほぼいませんでした。

私の通っていた高校は、3年時は授業が選択制になるため、午後の授業がない3年生は午前で帰る場合もあるので、校門が開いていました。

昼休みにクラスにいるのが苦痛で、自宅まで自転車で10分程度だったので、4時限目が終わると、自宅に帰って家で弁当を食べ、午後の授業に間に合うように戻るということを行っていました。



予備校選びの失敗 症状の悪化

そんな2年生の生活を送り、3年生になりました。

大学進学の為、予備校へ通うことにしました。

いくつかある予備校の中で、某予備校に通うことに決めました。

しかし、この予備校選びが大きな失敗だったのです。

その予備校は学校のような形で、少人数のクラスで皆の前で発言しなくてはいけない授業スタイルでした。

社会不安障害の私は、それが緊張で苦痛でした。

症状が悪化し、緊張や声の震えだけでなく、下痢や吐き気をもよおすようになり、予備校に通えなくなりました。また学校でも同様の症状が出るようになってしまったため、学校も休みがちになるようになりました。

このままでは中退することになってしまう、また精神科に通わなければと思いました。

医者選びの失敗 精神科や心療内科、メンタルクリニックの問題点

治療を受ける病院を探そうと思いました。

当時はパソコンが家になく、インターネットもそれほど普及していなかったので、タウンページを開き、いくつかの精神科や心療内科、メンタルクリニックに電話をかけました。

電話をかけて一番対応がよさそうな病院を選びました。

最寄り駅から30分程のSメンタルクリニックです。

初診の予約をして、予約日になりました。

Sメンタルクリニックは、待合室はきれいで受付の対応も良く、第一印象は良かったことを覚えています。そして診察室へ通されました。


そこには40代の男性医師がいました。

私は、今までの経緯、症状などを説明しました。

すると医師は、「わかりました。とりあえず薬を出すので飲んで下さい。」

と言われ、あっさりと初診が終わりました。

そして精神安定剤が処方されました。

翌日から、処方された薬を飲んで高校へ行きましたが、症状は全く改善されませんでした。

2週間後、再び診察に行きました。状況を説明すると追加で新たな精神安定剤を処方されました。診察時間は5分ほどです。

服用しても症状が改善されませんでした。

毎回診察の際に症状が改善されないと訴えると、薬を変えてみたり、薬の量を増やしてみたり、そのような診察が繰り返されました。毎回、診察時間は5分ほどです。

私は、途方に暮れていました、ストーリー1を読んでいただけるとわかると思うのですが、

自分の病気は薬では治らないのだなと思いました。

皆さんは精神科や心療内科、メンタルクリニックにどんなイメージを持っていますか?

テレビドラマなどで出てくるような、苦しんでいる患者を助けたいと考える医師がいて、しっかりと話を聞いてくれ、適切な薬の処方をしてくれる。そんなイメージを持たれている方も多いと思います。もちろんそのような素晴らしい医師の方も多くいらっしゃると思います。

しかし現実は違います。ここ数年でメンタルクリニックや心療内科の数は急激に増加しました。現代のストレス社会によって、それだけうつ病等の精神疾患で悩まれている方が増えているのです。

医師の中には、これをビジネスチャンスだと思って開業される方もいます。

そして、あくまでもビジネスと割り切った治療を行います。

初診は30分程度の時間をとってくれる病院もあります。


しかし、2回目からは5分の診療でただ薬を処方するだけ。話もろくに聞いてくれない。

次から次へと患者を5分だけ診察する流れ作業。

こんな医師が非常に多いのです。

患者は病気で苦しんでいますが、専門家ではありません。医師に頼るしかなく通いつづけけるのです。

そして、精神疾患の患者は増加しています。今はネットで病院を探す方が多いです。ホームページを充実させたり、広告を出したり、検索上位に表示されるようなSEO対策等を行えば、次々と新たな患者がやって来るのです。

病院選びは非常に重要です。適切な治療を受ければ改善する病気も、上記のような医師に出会ってしまうと、薬づけにされ悪循環におちいってしまいます。

今はインターネットの口コミサイト等で情報を得ることができます。

もし治療方針に疑問を感じるようであれば、セカンドオピニオン、サードオピニオンをうけることをおすすめします。

私は、そんなビジネス医師に出会ってしまい、症状も改善せず、高校3年生の頃は学校を休みがちになり、勉強もまともにできない状況になってしまいました。

ただ体調の良い時に集中して、自宅で独学で勉強をしていました。

そして、そんな状況で大学受験を迎えることとなったのです。

続きのストーリーは、ストーリー5へ続きます。

もし興味をもたれましたら、患者の立場として取材をうけることや、書籍等を書かせていただくことは可能なので、ご連絡をいただければと思います。

※フェイスブックでメーセージを頂いてもシステムの問題なのかメッセージが届きません。恐れ入りますがメールかツイッターにてご連絡をお願い致します。

ツイッターはバグなどで届かないことがあるので重要な場合はメールにお願い致します。

ツイッター 伊藤やす@happy111_y

メール happy11yasu@yahoo.co.jp

同じ病気で苦しんでいる方や、その他の方も情報交換等できればいいと思っているので、

気軽にご連絡下さい。

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