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15/1/16

世界一周の途中で親友になったカンボジア人を日本に連れて来ちゃった話。

Image by Olia Gozha

こんにちは!フリーランス英会話講師の沼田ゆみです。

私は大学時代、バックパッカーとして世界一周に挑戦したことがあり、その時に知り合って、今も大切な親友である女の子から教わった「人生において一番大切なこと」をシェアしたいと思います。


「私もいつか、ユミみたいに世界の色んな国に旅してみたい!!」

今思えば、彼女のその一言が、全ての始まりでした。



私は大学2年の時にオーストラリアへ留学へ行きました。

その留学帰りに、ボランティアのため立ち寄ったカンボジアがすっかり気に入り、翌年予定していた世界一周で必ず帰ってこようと誓いました。


一人旅には、不思議な力があると思います。

友達同士やパッケージツアーとは全く違う、経験や景色。

一人でしか味わえない孤独や恐怖。

そして、、、心に染み入るような周りの優しさやありがたさ。


オーストラリアから始めた世界一周は、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイと多くの人に支えられながら、なんとか陸路でカンボジアまで辿り着くことが出来ました。


念願のカンボジア帰還!


しかし、旅の洗礼を受けるのはここ、約束の地カンボジアでした。


カンボジアのビーチタウン、シアヌークビル


カンボジアの南。

日本ではあまり知られてないビーチリゾート、シアヌークビル。


カンボジアは地雷や貧困のイメージが強いかもしれませんが、私が見たカンボジアは、こんなにも穏やかで、心が洗われるような場所でした。

もちろん綺麗事ばかりではありませんでしたが。


シアヌークビルに着き、以前行ったことのあるカフェバーへ向かいました。

そこは、仕事を手伝うと宿泊・飲食費がタダになる(!)というバックパッカーにとって天国のような場所でした。


その名もユートピア。

バーテンダーになって海外のビーチリゾートで働いてみたかったのと、宿泊・飲食費を浮かすため、ユートピアの一員として働くことにしました。



日本人なんて1人もいませんでしたが、そんな異国の地でバーテンダーとして働いて、


「ハッピーアワー、ビール80セントだよ〜!」

「今夜はフルムーンパーティーだよ!ぜひユートピアに来てね!」


「」

なんてチラシを配りながらビーチをのんびり歩いて宣伝することも、最高に面白い経験でした。


毎日が夏の日で、楽しくて、

みんな笑顔でありのままに生きていて

この夏が永遠に続けばいいのに・・・と心から思いました。


衝撃の出会い


記念すべきバーテンデビュー初日。

初めての体験に、そわそわしながらカフェバーの中へ。


カフェバーで働いた事などなかったので、とりあえずみんなの見よう見まねで動こう。と思い、他のメンバーに自己紹介をしつつ働き始めました。

オープンしたては、お客さんがちらほら入る程度。

ぼーっとしてると、誰かがレジにやって来ました。


「ハーイ!」



そこには、おそらく今まで出会ったカンボジア人の中で一番可愛いであろう女の子が、ニコニコと笑顔で立っていました。

「(カンボジアにもこんなに可愛い女の子がいるのかぁ・・・!」


私たちはお互い自己紹介をしたあと、ざっくばらんに話をしました。

その子の名前は「レア」であること、レアはユートピアの会計担当であること。

「」

人の目を引きつけて離さない不思議な魅力を持っている人が稀にいますが、彼女はそんなタイプだったと思います。


そうこうしてるうちに、バーが賑わいをみせてきました。

「ビール下さい〜!」

「はーい!」(ん?…ビールって、これかなぁ?ここ引けばいいのかな?)

「えいっ!っと思いっきり引いたビールサーバーから、瞬く間に泡が溢れかえる。」

「きゃー!ビールってどうやって注げばいいの〜!」

「」

後ろから、見かねた他のスタッフがやってくる。

「「ユミ、あなたが何をやってるのかよくわからないんだけど。」」

と、金髪ドレッドの女の子が冷酷な一言をはなって、私の代わりにビールを用意してくれました。

(そ、そんな〜。初日なんで許してください。)

「私の記念すべきバーテンデビューは、てんやわんやの1日に。」

バーは0時近くになるとピークを迎え、みんな飲んだり喋ったり踊ったり、それぞれ楽しそうに時間を過ごしていました。

お客さんの国籍はバラバラで、ほとんどがバックパッカーの若者。

他にも現地でビジネスを展開しているオーナーだったり、仕事終わりのカンボジア人で人が溢れかえっていました。

初日は目まぐるしく、あっという間に時間が過ぎていきました。

そして仕事後、レアが話しかけて来てくれました。

「」

「」

「分からなかったら、いつでも聞いてね。私もほとんど毎日出てるから。」「」

彼女の惜しみない優しさと心の清らかさ、そして屈託の無い笑顔が、異国で一人も友達のいなかった私を勇気付けてくれました。


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