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その女の子にとって、
言いたいことが言える、
思った様に行動できる、
「強さ」を持っている人は憧れだった。
幼稚園の頃から女の子はいじめのターゲットにされ、
毎日幼稚園や学校にいく時間になると
猫や犬になってこの場所から逃げ出してしまいたいと本気で思った。
学校にいく時間には吐き気をもよおし、
学校が始まる時間になると治ってしまう。
そんな毎日が続き、両親はとても悩んだ。
原因を調べるため
胃カメラを飲み、
脳波の検査をし、
病院ではあらゆる検査をした。
結果は・・・不明。
そう、今でいう登校拒否という言葉は
その当時はまだなかったから
原因不明の苦しい吐き気に毎日悩まされた。
集団のいじめ、リンチのような毎日。
親友だと思っていた友人でさえ、
見て見ぬふりをする。
毎日が地獄の日々。
誰か助けて!!
誰か「やめろ!!」って言って!!
もちろん、そんな言葉を発する人はだれもいなかった。
そう思っていた。
その時私はハッキリ聞いた。
「止めなよ!!」
夢の様な言葉、
待ちに待っていた言葉を。
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その男の子は強かった。
2年上の子との喧嘩にも負けなかった。
学校の中ではリーダーの様な存在だった。
そして私の幼なじみだった。
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