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インドネシアでスリ集団に標的にされた話

Image by Olia Gozha

ここはジョグジャカルタ

2006年2月。私はインドネシアのジャワ島の真ん中、ジョグジャカルタという街にいました。

街全体に遺跡が混ざっているようなところ。道路の途中が遺跡だったり、遺跡のテラスに民家が建っていたりと、全然管理されていない。

そこらの若い連中はヒマで商売っ気があるもんで、会えば毎回
「バティック(染物)を見ないか?品質いいよ」
「遺跡観光なら友達価格にできるよ」
みたいなことを言ってくる。うんざりだった。

ロスメン(安宿)のオーナーの息子のアルタも、御禁制とおぼしきワインが手に入るから一緒に飲もうと誘ってきて、結局俺に全額払わせたりして、こいつにもうんざりだった。


いざ、ボロブドゥールへ

ドアがドンドンと叩かれて目を覚まし、安酒の翌日の重い頭を持ち上げてドアを開けると、アルタがいた。
「何?」
「もしボロブドゥール遺跡に行きたいなら20ドルで手配してあげるよ」

こ、の、やろー。そんな用事で起こしたのか。しかも全然安くない。

反骨精神を発揮して、自力でボロブドゥール遺跡に行くことにした。どうやら町から14km。



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