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「台湾にベンチャーキャピタルはいない?」台湾ベンチャー環境の実態と、台湾ベンチャーが日本で資金調達に成功させた話。

Image by Olia Gozha

以前「元極道の下で働いてた16歳が、後に日中英精通の国際IT起業家になった話」でも触れましたが、僕らが今手掛けているサービスはワチューブ(Watchube)と言い、簡単に気分転換が出来るSNSアプリです。気分次第で、見る世界が変わるということは皆さんもご存知だと思いますので、サービスの紹介を省略して、本題に入りたいと思います。



台湾ベンチャーの環境


さて、台湾政府がベンチャー企業に対する支援は少なくありません。資金面での支援の他、スタートアップコンテスト、施設の提供、融資利息の優遇やメンター相談などを合わせれば、プログラム数は100を下らないと思いますが、政府絡みのサポートの最大の問題は、「審査」にあります。


数々のプログラムを審査するのは公務員ではなく、専門家によるとものだと公表されておりますが、実は専門家の「専門」が一番の問題だと言われています。これらの専門家は基本的に大学教授の方々ですが、リサーチをメインとしてアカデミック組織と、新しいものにチャレンジするベンチャーは大きく乖離している上、MITやスタンフォードのような風土がないため、専門家の専門はベンチャーの専門と異なる事が多々あります。


台湾はご存知の通り、ハードウェア王国です。しかし、インターネットに関しては、楽天、ヤフージャパン、GREEのような成功事例がないため、政府機関も民間のベンチャーキャピタルも経験がない。政府はリスクを犯さない(人民が許さない)、ベンチャーキャピタルはリスクを管理してなんぼの組織ですから、ノウハウがない領域には手を出さない。そうすると、台湾のTech Mediaが報道するのは日本、中国、アメリカを含む海外のベンチャーばかりで、ワチューブを含めて、台湾ベンチャーに目が殆どいきません。


インターネットのベンチャーが相手にされない原因まとめ:

1. アリババ、LINE、GREE、楽天のような成功事例がない

2. メディアは海外のニュースを中国語に翻訳

3. リリース時のワチューブに報道すべきポイントがない(芸能人、資金調達、創業者の背景、ユーザー数など)

4. 台湾にいる投資家はインターネットの業界に関して、経験とノウハウがない

5. 政府補助プログラムの専門家は年配の教授。与えられたKPIとイノベーションが矛盾



「台湾にベンチャーキャピタルはいない」


以前、台湾で「台湾にベンチャーキャピタルはいない」という文章がスタートアップ界隈で流行りました。作者は以下の図で台湾とシリコンバレーがフォーカスしているビジネスモデルの違いを明確に差し出しています。台湾は左側のモデルを好み、グローバル展開は重要でなく、ローリスクがキーポイント。「世界を変える」と言えば笑われる環境。シリコンバレーはリスクを十分に理解した上で、世界を変えられる、または業界を「破壊」する可能性があるテクノロジーに投資をします。ワチューブのビジネスモデルが完全に右側のため、台湾政府、VC間では受けませんでした。



忘れもしない、以前他のサービス(も右側のビジネスモデル)でSBIRという補助プログラムを申請した際に、審査委員がこんなことを言っていた:「私は似たようなものは十数年前に学校でやったことがあるけど、上手く行かなかったから、君のサービスも成功しないよ」。十数年前に受けなかったインターネットサービスが今受けないというだけでロジックが可笑しい。こういうショッキングは経験は一度だけでは済みませんでした。


「国科会天使資金」を申請した際に、審査委員から「以前2回失敗したようだが、3回めは失敗しない確証は?」を聞かれた際に、気絶しそうになりました。「失敗は成功のもと」を「失敗は失敗のもと」と考える「専門家」をベンチャー支援プログラムの審査員にする所がいかにも「失敗は許されない」政府機関らしい。「絶対失敗しないイノベーションはありません。しかし、僕らは過去の失敗から学んで、今がある。今回は前回よりも経験とノウハウがある上、成功する自信もあります」と雄弁しましたが、結果は審査落ちでした。



❍❍がだめなら、□□をトライ


台湾では政府、VC、メディアにほぼシカト状態だったため、もう一つの故郷の日本にアプローチをすることにしました。16年近く生活と仕事をしていたため、僕は日本での展開や資金調達は他の外国人に比べ、ある程度のアドバンテージがあります。ワチューブはヴィジュアルエンタメと深く関わっているため、当時はコラボできる企業を探していました。Aさん経由で、Bさんを。Bさん経由でCさんを紹介頂き、コラボとサポートの話についてFacebook上で会話を交わしました。


合計30分程度の時間を費やした後に、「Danielの会社は資金探ししていないの?」とCさんから問いかけてきた。Cさんには一切資金調達の話を一切していないのと、過去台湾で受けた「洗礼」もあり、Cさんの質問にかなり驚いたのが実情です。ただ、30分間チャットしただけで、よく状況がわからないため、現在はまだ資金調達していないと返答しました。


とはいえ、実際の資金はケツに火がついている状態でした。僕が持っている全ての金を合わせても、せいぜい3ヶ月くらいしか持たない(生活費も含めて)。資産という資産は持っていなく、家も起業早々に売り、その後太陽の光が入ってこない、窓のない部屋に引っ越し、毎日のように一食150円(日本円)の弁当屋にお世話になっていた。大雨だろうが、カンカン照りの日だろうが、どこへ行っても、泥棒が全く興味を持てないぼろいママチャリで移動していました。そんな状況であっても、自分の「コドモ」を守らなければと、慎重に行動していました。


Cさんの事をよりよく理解するために、2度のスカイプミーティングの後に、日本へ会いに行こうと決めました。出張費用が「サバイバル」出来る期間を縮めることになりますが、ワチューブリリース後の展開のためと、大事なパートナーとなるCさんに直接お会いすることで、理解を深めるとともに、直接お礼を申し上げたかったのです。Cさんは20代から起業し、今年49歳の「サバイバー」である変人です(勿論良い意味で)。Cさんとに出会えたことは本当にラッキーだと思いますし、認めてくれた事を光栄に思います。Cさんのお陰で、デジタルハリウッド、HALやTBSなど、コンテンツ製作に深く関わっている企業に訪問する事も出来ましたし、投資資金も帰国後間もなく振り込んで頂きました。



「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」


Cさんによる支援ははっきり言って運がよかったと思っています。しかし、その運を掴むための努力を過去2年間してきたからこそ、今回の結果があるのだと思います。過去2年間は資金調達を行っていないため、起業してから初めての出来事(それまでは家を売った金で運営)。ITやインターネットのシロウトだった2年前から試行錯誤しつつ、プロジェクトをアウトソーシングして大失敗し、探し当てたパートナーもEasy Come Easy Goで、継続出来るほどの決意は持っていなかった。過去2つのプロジェクトも努力した割には実りませんでした。Cさんを紹介頂く前は、15万しか残っておらず、銀行は勿論相手にしてくれないし、母子家庭のため、家族から金銭的な支援などは無理の話だった。そんな状態だったにも関わらず、「諦める」という念頭は一切なかった。

を現在このおきに

「恋は盲目」なのかもしれませんが、もし諦めていたら、今一緒に奮闘している素晴らしい仲間と出会えなかったし自分たちのサービスの可愛いキャラも生まれなかった上、先日iOSとAndroidのアプリをリリース出来ませんでした。

或許是因為我對想做的事,總是有一股莫明的堅持。或許是因為我想要證明我們做得到。或許是因為過去發生的一些事情,深深感受到「活著」的快樂,而讓我認為重重挑戰及困難也都沒什麼。無論原因為何,有如安西教練所說的:







Btw, 我們遇到的,很多創業團隊也都遇過。但我們的經驗,不代表所有新創的經驗。有團隊拿到政府補助,有團隊被科技媒體大大報導,也有團隊拿到台灣創投的資金。回過頭來看,只能說我們自己的能力不足,太過天真以及理想化。好的溝通需要「跟人說人話,跟鬼說鬼話」。這句話並非在諷刺,而是顯示「溝通/交涉」的重要性。不懂中文的美國人講中文,對方聽得懂才有鬼。不同組織有不同立場。不同立場追求不同的利益。我們(主要是我啦)需要從這些失敗的經驗不斷反省,從中學習,才不會重蹈覆轍,而更快地達到我們的目標。



Watchube才剛開始而已。我們接下來還會面臨各式各樣不同的挑戰。我們無法保證「不會失敗」,但過去的經驗,讓我們遇到很多狀況,也建立了不少人脈。過去的磨練讓我們更有智慧以及力量來克服接下來創業路程上的難關。台灣人的能力在全球絕對有強大的競爭力,也不輸給日本人。但心態決定一切。我們希望這一個小小的分享對大家有幫助。也希望未來Watchube可以成為一個成功案例,讓更多人願意勇敢追求自己的夢想而改變世界。



感情が僕らが見ている世界を大きく変えます。ネガティブな感情に落ちいた際は、周りの事もネガティブに感じるし、ポジティブであれば、世界も明るく見えるというのが我々人間特有の感覚だと思います。現代社会がもたらすストレスとプレッシャーは無意識のうちに心と体が感じているもの。もし簡単にやる気を感じたり、笑ったり、感動したり、そして感じたい時に感じられれば、多くの問題が解決されると思います。それがワチューブ誕生の理由です。




Watchube: iOS / Android



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